『無題』



────例え、突然の暴力のように振舞われても………。


好きで好きで堪らない人からの愛撫は……俺にとっては魔法のようだ。
ずっとずっと触れて欲しくて、キスして欲しくて、自分の全てを攫って欲しかった。
眩しそうに笑う笑顔や、悔しげに唇を噛む姿。
その仕草のどれをも己を狂わす。指も、声も、唇も………。


10代目が……俺の肌に手を添えるだけで、俺はもう動けなくなる。何も考えられなくなる。
分かっています。あなたに俺を完全に押さえつけるだけの腕力はない。
逆らえないのではなく、この人に逆らいたくないという想いが、俺の体の自由を奪っているんだ。


「獄寺くん……君を殺すも生かすも、俺が決める。君が自由に出来る事じゃない────」


束縛も甘い言葉となって、俺の耳の奥を擽る。
あなたに隠し事なんて何一つ出来やしない。
俺が死を覚悟する事すらあなたは許さないから。


あなたの為に死ぬのではなく、あなたの為に生きる。当り前の事なんだよと教えられた。
だから、あまり心配しないで下さい。俺、大丈夫です。


俺は必ずあなたの元へと帰ります。それが今は俺にとって、当り前の事なのですから………。




■何ヶ月ぶりかに書いたツナ獄……(汗)長編の中の1シーンを抜粋しました■
■でもお話は分かるように書いたつもりです。そしてツナは何かボスっぽく(笑)■



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