進桜

王城の制服は結構短めである。
それは分かっていることなれど、自覚して欲しいものだと進は思った。

グラウンドは風で砂埃が舞っている。
それに、少し遅れて走ってきた桜庭は吹く風に必死にスカートの前を押さえて歩いてきていた。
だが、皆の視線が注がれているのには鈍さにも程があるとばかりに気づいていなかった。
ふわりと舞うスカートの裾が白い足を見せている。
それに、進は大きく口を開いた。
「桜庭」
「どうしたの?進?」
「見えている」
「?」
「後ろ見えているぞ桜庭」
「…うそ」
「嘘などついてどうする?」
「進の馬鹿ーっ!!」
かーと赤くなり走っていく桜庭に進は一瞬動きを止めるも、直ぐにその後を追う。
「桜庭っ」
追いつけぬはずのない、その俊足は直ぐに桜庭の腕を掴んだ。
「悪かった…」
「…進は…悪くないじゃん」
「…」
「俺が勝手に怒ってるだけだし」
「…だったら、もし次にあったら俺が後ろに立って風を避けよう」
「もう、次なんてないよーだ!」
真剣な進に、くすっと笑った桜庭は小さく言い放った。






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