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昨年夏のアンケートより、いただきました!





【Nomignolo -1-】


「平和だ…」
 驚くほど、実に平和だ。ここ一週間ほど、椅子に座って書類と向かい合うだけの日々が過ぎて行っている。戦いを望まない彼は、最近のこの空気がとても好きだった。
 部下や守護者を見回りと称して町に放ち、自分ひとりでゆったりしていると少々申し訳ない気持ちになるが「オレは普段頑張ってるし」と心で言い訳をする。

 夕方。
 二週間ほど前に武器や匣の調達の為にイタリアへ出掛け、昨日「明日、日本に着きます」と連絡を寄越した右腕が帰ってきた。「ただいま戻りました」挨拶もそこそこに、我慢の限界とばかり抱きつく。
 たまに見せてくれるそういった仕草が可愛くてたまらなく感じ、そのまま擦り寄ってくる銀髪を綱吉は指で梳いた。

「こっちが大したことなくて、良かったです」
「うん。そっくり君に返す」
 夜は、平和な時間を噛み締めるように共にコーヒーを口にする。たまに漏れる溜息は、幸せを表現していた。

 その翌朝。

 空気で感じ取る。「ああ、今日も平和だ」
「おはようございます、綱吉さん」
「おはよう、隼人」
 にっこり笑って、朝の抱擁をした。
 長期間出掛けていた隼人が戻ってくるのに合わせて休みを取ったので、今日は二人とも休日だ。何をしようかと朝食をとりながら綱吉は考える。





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お読みくださり、ありがとうございました!
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!!

優希 良 拝



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