拍手ありがとうございます! 東方日曜者〜幽〜 「幽々子様!」 「どうしたの〜?」 いつも通り暢気な幽々子様。 「異変です!」 「そうらしいわね、紫から聞いたわ」 「怨霊ですよ。行かなくてよいのですか?」 「……そうね、行きましょうか」 「では早速準備を……」 「温泉に」 「みょんっ!」 幽々子様の不意討ちについ転んでしまった。 「あらあら、異変解決にでも行くつもりだったのかしら?」 「そのつもりでしたが……」 「そんなのは、あの子達に任せておけばなんとかしてくれるわ」 博麗の巫女と普通の魔法使い、ですか。 「じゃあどこに行くんですか?」 「決まってるじゃない」 何を分かりきった事を聞いているのか、とも言いたげな表情の幽々子様。 「温泉よ〜」 「ああ、確かに怨霊と一緒に湧き出てきましたけど」 「違うわよ、殀夢。温泉と一緒に怨霊が湧いて出たの」 同じじゃないですか。 「ま、あなたは私について来ればいいわ」 「はい」 「固い固い! 行くのは戦場じゃなくて温泉よ!」 幽々子様の考えている事は分からない。 ただ、幽々子様が大丈夫だと言うのなら大丈夫だろう。 「そうですね。では、支度してきます」 「出来るだけ早くお願いねー。例えば――この街が――僕を――欲しがっても――」 急がなくても温泉は逃げませんよ。それにしても……、 「その歌は?」 「外の世界の歌よ。紫が……『あいぽっど』って道具で聞かせてくれたのよ。今すぐ――出かけよう――日曜日よりの使者――」 「……っと、支度してきます!」 幽々子様の歌声に聞き入ってしまっていた。 ……その後、温泉で幽々子様と紫様に散々な目に遭わされたが、それはまた別のお話である。 |
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