帝都の地下で、テロリストたちと対峙してるのだが、《C》と呼ばれた人物のマントを見て、俺は顔を赤面させるしかなかった。
(な…何で俺の顔が!? と言うかぬいぐるみ!? え!? 何やってるの、クロウは!?)
 俺は皆が気付かないように祈るが、それは儚く散る。
 だって、見え過ぎだし。
「あれって…リィンのアップリケ……? それに、ぬいぐるみ……?」
「ん、そうみたい。リィン、何か知ってる?」
「いや、知らない……」
 今、俺はかなり恥ずかしいよ。
 今すぐに、あれを没収したい。本当に、今すぐ没収したい。というか、没収してもいいかな?って思ってるよ、本当に。
 うん、今すぐ没収しようか。
「リ、リィン!?」
 《C》に近寄る。皆が心配してるのはわかったけど、それよりも、今すぐに没収したい。
『な、なんだ……?』
 《C》が、クロウが戸惑っているのはわかるけど、そんなの知らない。
「今すぐ、それ、渡してください。全部!!」
『断る』
 あ、やっぱり断った。
 それじゃ、仕方がないから、技喰らってもらおう。
『ちょっと待て! 落ち着け!!』
「知らない!!」
 クロウに技喰らわせて、気絶した隙に、マントについてるアップリケやぬいぐるみを没収した。
 スカーレットさんやヴァルカンさんやギデオンさんには、一礼して、クロウを回収してもらった。
 その場に居合わせたⅦ組の皆に、色々と質問攻めにされたけど、笑顔で対応したら、なんか慌ててたんだけど、どうしたんだろう?
 学院に戻ったら、クロウに没収したものを返してくださいって土下座されたけど、知らない。



2014-03-01 © 唯菜



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