いつもありがとうございます! ・・・・・・・・・・・・ 【真昼の密会】 「いいよね、たまには昼間にこういうのも」 暗がりでもわかる、いつもの意地悪な笑みを浮かべた顔で碓氷が言う。 暗幕がひかれた理科室。昼休みは始まったばかりで、ここを訪れる生徒はいない。 「な、んだよ、急に引っ張りこみやがって」 「最近美咲ちゃん不足」 「なんだよそれ、昨日も店に来てただろ…」 徐々に距離が近づいて、壁際に追い詰められる。 「でも、ふたりきりじゃなかったでしょ?」 「っ、なんでお前と、ふたりきりになる必要があるんだよ!」 「ひどいね、鮎沢。わかんないの?」 両側に手をつかれて囲まれて、もう、逃げ場はない。 「…わかるわけないだろ」 「本当に?」 耳元で囁くように出された低い声に、思わず目をつむった。唇が頬を掠める。 「本当にわかんない?」 「だから、っ……」 柔らかく触れるだけの口付けに反論の言葉は呑み込まれた。 「鮎沢が、好きだからだよ」 「私は、……嫌いだ」 「それでもいいよ」 離れて、触れて、また離れて、柔らかな口付けが言葉の合間に落とされる。 「好きだよ…」 「…っ、お前なんか、大嫌いだ」 「ありがと」 「なんなんだよ、変態宇宙人…」 抱き締められて視界を奪われたら、もう何も見えない。 ・・・・・・・・・・・・ title:確かに恋だった 久しぶりに、恋人未満なふたり。 恋人同士もいいけど、やっぱたまらないよね、恋人未満のもどかしい関係っ!(笑) |
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