「ふむ。鑑賞に値するな。お前の恋人はなかなか男ぶりがいいね。もう18得点1人で挙げているよ。」

ユリアンはさっきの試合で15点だから・・・・・・やっぱりポプランのほうが優勢かなとヤンは言う。確かにスポーツをしてそれが絵になれば美しいと思える。アッテンボローも認めよう。でも得点をするたびになぜ観客に投げキスをするのだろうと思うと。

くしゃっ。

ヤンは隣で紙コップを握り締めている女性提督を見た。

「なにをむくれているんだい。アッテンボロー。」ヤンは横目で女性提督を見てくすっと笑った。

「怒ってませんよ。」

19ポイント目。またもポプランがリングゴールにボールを華麗に投げ入れた。流麗ともいえよう。そして黄色い歓声。19回目の投げキス。

「ああ。あれが気に入らないんだね。あれはあいつのサービスだろう。そうカリカリしなくてもいいと思うよ。」

・・・・・・。

そか。カリカリしているのか。私はとアッテンボローは気持ちを静めて。

珈琲買ってきますといった。「先輩紅茶かってきましょうか。」というとヤンは、うんという。この人ごみを歩くのはヤンは苦手だった。「仕方がないよ。アッテンボロー。あれは目をつむってあげなさい。あれだけ格好がよければ女性が放置しないよ。」

・・・・・・。

「だから目をつむります。どうせ空戦隊が勝つでしょうし今のうちにお代わり買ってきますよ。」

またも嬌声が上がった。20ポイント目ってことだろう。ふんとアッテンボローはグラウンドを背にして飲み物を販売している店まで足を伸ばした。





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