今かしら。
フレデリカは意を決してヤンの前に立った。

「閣下。」

「・・・・・・なんだい。大尉。何が残っているのかな。仕事。えっと・・・・・・。」

違いますわとフレデリカは笑った。

「閣下とユリアンに、・・・・・・日ごろの感謝を込めて・・・・・・月並みですがチョコレートです。・・・・・・うんざりなさいます・・・・・・よね。」と日ごろの聡明さや明晰さがかけた女性士官はヤンとユリアンに小箱を差し出した。ヤンはあと言う顔をして、ユリアンは紅茶を入れたので早速いただきましょうよといった。

「きっとグリーンヒル大尉が選んだチョコレートなら美味しいですよ。」

少年はヤンを促して二人して小箱を空けた。

「・・・・・・すまないね。大尉。気を使わせて。」

「いえ。とんでもありません。・・・・・・お口にあえばよろしいのですけれど。」

フレデリカは赤面した。そういう空気を読むのが得意な少年はわざと無邪気な子供に帰る。

「美味しそうだな。ありがとうございます。大尉。いただきます・・・・・・。」

とトリュフを口に運んだ。

「じゃあ。私もいただこう。ありがとう。大尉。」とヤンも一口。

美味しいですね!
へえ。これは紅茶の風味がいいね。甘すぎなくて食べやすいな。
とヤンもユリアンもフレデリカの想像以上に喜んで食べてくれた。ヤンはもう一つ口に運んで食べた後に聞く。

「これはどこで売っているんだろう。本当に美味しいね。」

あの・・・・・・・「つくったんですの。アッテンボロー提督と。」真っ赤になってフレデリカは答えた。

ユリアンもヤンもそれはすごいとチョコレートを絶賛した。

「中がガナッシュじゃないトリュフなんですね。今度教えてくださいね。つくり方。」

少年はにこにこして言う。

「うっかり食べ過ぎてしまうな。夕食後のデザートに大事にとっておこう。大尉のチョコレートはとても美味しいんだね。うん。実に美味しい。今日一日の疲れが・・・・・・払拭できそうだ。」

ヤンはお世辞をいえない人間だからこれは事実を述べているのである。

それがわかるのでフレデリカは「それはよかったですわ。閣下。」といつものやさしい笑みを浮かべた。





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