拍手ありがとうございました! よろしければ祈ひかをどうぞ( ˘ᵕ˘ )(3/4)

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  「女子の冬の装いってすげーキュンキュンするよな!」

 少女漫画片手に興奮気味で叫んでいた愛澤の言葉を思い出す。冬服を着てるだけでそんなにキュンキュンするものなのか、寧ろ好きな相手だったらどんな格好だってキュンキュンするもんだろ。と思いながら愛澤の話をスルーしてたけど今となっては愛澤に同意の言葉を投げつけたくなったし今、愛澤が隣にいたら強く肩を叩いてたと思う。
 俺の眼前に立っている特待生の姿はもこもことしたコートに身を包んでいて、おまけにマフラーをぐるぐるに巻いていて、それに口元をうずめるような仕草をしていた。コートの袖から見え隠れしている白のニットも、チェック柄のプリーツスカートも、どれをとっても特待生によく似合っていて目が離せなくなる。でも黒のタイツに覆われた細い脚には思わず目を逸らしてしまった。

 「今日は寒いですね」 

 両手を擦り合わせて俺に笑いかける特待生の上半身はやっぱりもこもこのふわふわで、今抱きしめたら絶対に暖かくなるんだろうな、なんて邪な感情を持ってしまった。俺と特待生の関係はまだそんなんじゃないし抱きしめるだなんてことは絶対にできないししないけど。それでもふわふわとした特待生は通常よりも更に愛らしさが倍増している。さながら冬の妖精が降臨してきたようだ。寒くなるのは嫌だけどこんな可愛い特待生が拝めるなら寒い季節も悪くない。いや、寧ろ冬がもっと好きになりそうな勢いだ。

 「祈? どうかしましたか?」

 やばい、ずっと特待生の姿をじろじろと眺め倒してるのがバレたかもしれない。これじゃあ完全に変人だ。俺はそんな奴じゃないのに。

 「あ、いえ、なんでもないです! えっと、特待生さん、冬の間はずっと暖かい格好をしておいてくださいね!」

 ふわふわな冬の妖精に敢えて念を押すと彼女は首を傾げながらも頷いてくれた。



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