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■on cloud nine appendix 3/3 : AI編

《皆さん、今頃楽しんでいるのでしょうね》
 AI以外に人気のないオケアノスのブリッジで、フォセッタがそんなことを言った。今夜は舞浜の夏祭り。舞浜サーバーにデータが登録されているセレブラントは、皆祭りに出掛けてしまった。それ以外のクルーも今晩は自由行動が許されているので、皆それぞれに好きなように過ごしているらしい。
《今期はシズノさんまで降りてしまいましたしね》
 ディータがそう言って、無人のブリッジを見渡した。機器の電子音だけが響くのが、余計に静けさを演出している。
《いいなぁ、夏祭り。オケアノスでもやればいいのに》
《オケアノスでって……何をどうする気だ?》
 リチェルカの言葉に、タルボが目を丸くした。確かにこのブリッジはそれなりに広いから、飾り付ければそれなりに賑やかにはなるだろうが。
《では、まずは手始めに》
 フォセッタがそう言うと、彼女を投影しているプレートがくるっと回る。白地に濃淡のある藍で撫子をあしらった浴衣を纏った姿で、フォセッタは微笑んだ。
《ほぅ、なかなか良いじゃないか》
 そう言ったレムレスまでが、青鼠色に縞のシンプルな浴衣に姿を変える。艦長がその気ならと、リチェルカは華やかな向日葵柄、タルボは派手な鯉の柄の浴衣を纏ってみせた。
《お前はどうする、ディータ》
 最後まで思案顔をしているディータをタルボが促すと、ディータはふと目蓋を伏せた。プレートが回転して、しっとりした色味の藍に優美な蘭をあしらった浴衣を纏ったディータに、タルボはひゅぅと声を上げた。
『そちらも楽しんでいるようだな』
 突然割り込んだ音声に、5人はお喋りを止めた。
《司令?》
『構わんよ、任務に支障のない限りはな。問題は──ないようだな』
《はい、現在異常ありません》
 向日葵柄の浴衣姿のリチェルカの報告に、シマは頷いた。
『何かあれば直ぐに報告してくれ。では、楽しんでくれたまえ』
 舞浜サーバーからの通信が終わって、5人は思わず肩で息を付いた。尤も彼らがAIである以上、そういう映像がプレートに投影されているにすぎないのだが。
《司令も、楽しんでおいでなんですよ》
 フォセッタの弾んだ声音が彼らの心情を代弁していた。シマ自身が舞浜での夏祭りを楽しむと同時に、AI達のささやかな夏祭りをも楽しんでくれているのだと。
 いつもと同じ静かなブリッジに、どこか華やいだ空気を纏わせながら、オケアノスは雲の上を進んで行った。



 勢いでAIコスプレ編まで。残るはクリスとアークですけど、二人は二人でよろしくやっているでしょうからお邪魔はしないということで(^^

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