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「・・・相変わらず大量だね」

誰もが羨むすらりとした容姿の黄瀬涼太が、数時間ぶりにわたしの名前を呼んだので振り返る。
そして手提げいっぱいに入ったファンからの贈り物へ視線をやってそう口にした。

「手提げ、貸してくれてホント助かったっスー!」

貸したのはわたし。だからありがとうと言われるのは当然だ。でも本当は貸したくない気持ちもあった。
彼の彼女はわたしなんだし、他の子を認めてしまわなくちゃいけないのと同じだと思うため。いわゆる嫉妬だ。

それでも毎回貸してしまうのは、彼のことを本当に愛しているから。またその後に甘いひとときを『わたしだけ』に与えてくれるから・・・。

(黄瀬涼太/I Need...)



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