――2010/02/14.



永久結「えー……新年あけましておめでt……」


レイン 「ま、マスター! 今日はバレンタインです。年は一月半前に明けましたよ」


永久結「マジか」


レイン 「……貴方の体内時計の日付は、現在いつをさしているのでしょうか?」


永久結「1月14日」


レイン 「新年の挨拶関係ないし! 綺麗に1ヶ月ズレてるじゃないですか!」


永久結「違うんだ。私はおかしくない。世界のほうがおかしいんだ」


レイン 「……マスターらしい答えですね」


永久結「だろう。……で、世間はバレンタインだって?」


レイン 「はい。恋する女の子が好きな男の子にチョコレートをあげる行事ですね」


永久結「……いくらなんでも、それぐらいは知っているぞ?」


レイン 「……失礼しました」


永久結「レインは好きな奴とかいるのか?」


レイン 「……マスター」


永久結「……ん?」


レイン 「マスター!」


永久結「お、おい、ちょっと待て! 落ち着け! うおおおおおおおッ!?」



              ――ドッシャンガラガラガランッ ズトンッ――


永久結「待て待て、こういうフラグは“有り”なのか!? お前、私の性別無視しただろう!」


レイン 「関係ありません!」


永久結「や、やめ、燃やすぞてめえ! あっつ!? 何入れたんだよこれ!」


レイン 「ふふふ……」


永久結「中に熱湯入ってやがる! お前、そこらへんで売ってる“融けるチョコレート”買ってきただろ!」


レイン 「マスターの悪い口を直すいい機会かと、ふふふ」


永久結「覚えてろよ……ていうかこれ、元々嫌がらせように作られたやつだろ」


レイン 「そうでしたっけ?」


永久結「とぼけるなー!」


レイン 「……しょうがないですねえ」



              ――ごそごそごそごそごそ――



レイン 「はい、これが本物です」


永久結「……?」



              ――綺麗にラッピングされた淡い桃色の箱。黒いレースのリボンを解くと、おそらく手作りだと思われる丸いチョコレートが6つほど並んでいた――




レイン 「マスターが好きなラズベリーペースト入りです」


永久結「……!?」


レイン 「あ、それは融けるチョコじゃないので安心してくださいね」


              ――口の中にひとつ放り込む。ほろ苦いチョコレートの味のあとに、甘酸っぱいラズベリーの味が舌に触った――


永久結「……美味いな」


レイン 「気に入ってもらえたみたいで良かったです」


永久結「……なんだ、その。……ありがとうな」


レイン 「マスターのデレが……!」


永久結「何か言ったか?」


レイン 「いえ……」



              ――何故か凄く、ラズベリー以上に甘酸っぱい味がした。――












End.



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