眉毛は綺麗にラッピングされた、両手一杯の花束を差し出した。 バラに埋もれて、眉毛しか見えない。 「108本ある、余ったんだ」 「へぇ、そうなん」 余ったバラの本数まで覚えているなんて変な奴だ。 一本だけ抜き取った。 「一本で十分や」 思ったことをそのまま言っただけなのに何故か顔を赤くして9本にしろ、と勝手に付け足される。 ずっと愛しています。余計な言葉も、一緒に。 プロポーズの日、でした。 【薔薇の花束】1本で「あなただけ」、9本で「ずっと愛しています」、10本で「貴方は完璧だ」、11本で「一心一意」、100本で「貴方は私のもの」、108本で「結婚しよう」 |
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