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【田中幸太朗@桐山道夫(from:浅見光彦~最終章)】

 桐山は主人公・浅見光彦や彼の家族にとって、
決して忘れることのできない大きな悲劇におけるキーパーソンでした。
……なので、警察の若きエリートであり人としての彼の判断やその後の行動については
賛否両論……いえ、否定意見の方が多いんじゃないかと思います。

ただ、そう思うのと同時に、桐山が自ら過去について口にするまでの
苦悩、迷い、居た堪れなさ……そういった色々な部分について考える中で、
彼の行動や判断は確かに許し難いのだけれど、
それを一概に責められない部分を人は誰しも大なり小なり持っているんじゃないか
……そんな事もふと感じました。

桐山におけるタナカさんの表現を観ていて、
難しい要素を抱えている桐山という人間を
誠実に、真っ直ぐに演者として受け止めてやろうとする
……つまり、視聴者や他登場人物達から憎まれる立場になると承知の上で、
役の人物の生き様や思いを背負おうとする、
そんな演者としての《覚悟》のようなものを画面越しに感じた気がしました。
桐山はだからこそ、タナカさんが演じた中でも特に印象的な役だったりします。



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