「Chiaki's Angels」

とある街のビル

煉瓦造りの建物には厳かな銅製の扉がついていて
セキュリティ万全の謳い文句は嘘ではないと
来訪者に思わせるに足りる造りだ。

そしてその建物には、その世界では有名な"事務所"がある。


「Hello Angels!!」
部屋の中には、ソファーとデスク。
真ん中の大きいデスクには、オーナーのネームプレートと
なぜかスピーカー。

ネームプレートにある文字は「Shinichi Chiaki」
が、彼がこのオフィスに来ることはない。

エージェントに任務が伝えられる時、彼は
別の場所から指示を出す。

それが、この事務所のスタイル。

今日も、依頼がやってきた。

「「「はぁい、千秋(くん・様・先輩)!!!」」」
ソファーに座り、にこやかに受け答えする女性3人(内一名性別未確認)

東洋の真っ赤なルビー・三木清良
山形が生んだ打楽器の女王・奥山真澄
そして
「真澄チャン、今日のおにぎりはイクラですヨ」
「イクラって、まさかアンタの部屋で培養したアレじゃないわよね?!」
「えーのだめちゃん、部屋でイクラ培養できるの?!すごいっ!!」
大川育ちのリーサルウエポン・のだめ

今日の任務を伝えようにも、イクラで盛り上がった彼女達は
無秩序で暴れるバッファローのようで。

「・・・峰、後は頼んだ」

諦めの早いオーナーはさっさと回線を切り、今日もバックアップ担当の峰は
深い深いため息をつくと、状況を打開すべく
イクラが米から培養されたものではないことの証明に
毒味第一号を引き受けるのだった。




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