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+反りが合わない+
全く、この上司は腹が立つ。 「どうかしたか、マイナード少将。」 「いいえ、何でもありません閣下。」 息子達の親友だという事は理解しているが、どうにも虫が好かないというか。 受け入れ難いというか。 要するに、早い話が彼とは反りが合わないのだ。 「そうか、ならばこちらが質問させて貰っても構わんな。北部の救援物資に関してだが……。」 彼は熱血漢だが、始終うるさいという訳ではない。 頭もそれなりによく、中将という殊更に面倒な地位で本当によくやっていると思う。 根が生真面目で、よくも悪くも純粋で、不器用なほどに真っ直ぐで、上司からも部下からも多くの信頼を勝ち得ている。 一見、完璧だ。 無性に腹が立って、そんな彼の髪をぐしゃぐしゃと掻き混ぜた。 「何をする!?」 大して腹立たしいとも思っていない癖に、何よりも規律を重んずる彼は私を叱り飛ばした。 事実、仕事を一度外れた彼は髪を掻き混ぜようが、それをポニーテールにされようが怒りはしないのだ。 「私がやっておきます、中将閣下はお休みになられて下さい。」 「…………現在は勤務時間中である。」 連日の徹夜がバレた事に驚いているのだろう。 どうやら、隠し通せているつもりだったらしい。 「ならば、勤務時間外に仕事をなさるのは、お止めになる事ですね。」 「うっ…………。」 言って、彼の手から書類を取り上げる。 どうやら、反論もできない程に働きづめだったらしい。 「こんなものをやっていらしたとは……。」 こんな簡単な書面、別に自分でやらずとも部下に任せればよいものを。 「それでは中将、お休みなさいませ。」 中将の手から書類を全て取り上げると、さっさとその執務室を出た。 全く、何故自分がこんなにも書類を抱え込む羽目になってしまったのだろう。 思わず溜め息が零れる。 「ああ、腹の立つ……。」 やはり彼とは、反りが合わない。 |
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