みあげた宇宙はいつだってしあわせそうなほほえみをあたしにくれる。
それがあたしにとっていいことなのか、それともわるいことなのか。そんなものはあたしがわかるわけもなかった。
違う、わかろうともしなかった。深海のうずに巻き込まれて、そのまま眠っていくこともいいかもしれない、そう思っていきてきた。
期待をしたってそれが自分にかえってくるとは限らないんだから、それぐらいの妥協が妥当だと誰かがいっているきがしたんだ。
人をあいした証拠なんてどこにもちらかっていなくて、きれいにそうじされた部屋はまるでからっぽの宇宙みたいだった。 なんだ、こんなものなのか、宇宙っていうのは。そう、おもった。
"しあわせそう"っていうのはけっきょくあたしの創造、理想、夢、希望でしかなくて、実際ほんとうにしあわせなのかなんてだれもしらないんだ。
あたたかいひかりの速度をいつかあたしはつかんでみせる。
期待をしたってどうにもならないなんて、そんな悲しいこというなよって、そういわれた。
あなたが抱きしめてくれるその瞬間はあたしにぬくもりを教えてくれた。あたしにやさしさを教えてくれた。
期待することよりもあきらめることのほうが簡単だったのかもしれない。だからあたしはそれをえらんだのかもしれない。
でももうもどれない。もどらないんだ。それがたとえ酷く残酷な現実だとしても、みあげた宇宙はいつだってしあわせそうなほほえみをあたしにくれる。
ほんのわずかな期待でもしてみる価値はありそうだ。
ちいさな期待がめぶく時、
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