1.縁切りさんとにっかり青江と

青「君は鋏で縁と感情を切ることが出来るけれど、政府には他にそういう人はいないのかい?」
縁「いや。浄化部には縁切り鋏を持ってる人もいるし、縁切り師みたいなのもいるから私以外にも切ることは出来るよ。何の変哲もない普通の鋏で切れる人は今の所私以外見たことはないけど」
青「ふうん、つまり君の目と縁に触れる能力のおかげで何の変哲もない鋏も縁切り鋏になるってわけか」
縁「そういうことだね。というか鋏じゃなくても鋸とかカッターとか『切る為の道具』なら基本的に何でも大丈夫だよ」
青「ああ、そう言えば太くなるって言ってたものね・・・縁の事だよ?」
縁「そうなんだよ。鋏で切れないレベルの・・・注連縄かよっていうレベルのも時折見かけるからね。流石に見ないふりしたかったよね」
青「おや、無視されてしまったよ。悲しいね。そんなに酷いのかい?」
縁「君の元同僚たちはそのレベルだった。縁切り鋏と違ってこっちは物理的に切るからね。縁も感情も切って二度と繋げなくなる代わりに切った側も切られた側も相当な負担になる。だからよほどの事が無い限り人体スレスレで切るようにしている」
青「ふふ、その力が妙な所で役立つものだから皮肉なものだよね」


(繋げなくなった縁を呪いに、切られた者が君の所にやってくるのもね)



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