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お礼画面は勝デク三種です



ぽたりと落とされた。
初めはそれがなんだか分からなくて。
汗かなと思って人の口に手を当てている人を見やる。指が両頬に刺さるようで、少し痛い。

「口開けろ」

暗がりの部屋の中、ベッドの上。触れ合わない素肌はなんだか少し寒い。べっと出される舌に向かって迷わず舌を向ける。
絡み合う舌と舌を伝って、かっちゃんの口からだらりと液が口を伝う。

「んぅ…あっ」
「こぼすな」
「あう」

ぎりりと、変わらず指が口を閉じさせないようにさせてくる。そんな事しなくても閉じたりなんてしないのに。
君の唾液だなんて、もういつだって飲んでいる。それこそ、子供の頃から。

「ん…かっちゃん…っ」

この後に与えられる熱のせいなのか、それとも僕が変なのか。かっちゃんの唾液が美味しいものだと認知してしまった。
堪らない程に欲しくなる。
かっちゃんの舌が僕の口の中を蹂躙する。変わらずに閉じられない僕の口は混ざり合った二つの液を溢してしまい、べたべたに口の周りを汚してしまう。
勿体ない。
かっちゃんの唾液が、もっと欲しいのに。

「ふ、あっ…もっ…と」

飲み込めないものを無理矢理味わう。カラカラに渇いた喉を音を鳴らして飲み込んでいく。これだけじゃ満たされない。
もっと欲しくて舌を自分で伸ばしてかっちゃんの舌に触れる。なのに意地悪く閉じられてしまう。

「クソデク」

にやにやと笑うその顔は暗い部屋でも良くわかる。何年も見てきているんだから。
馬鹿にされても、それでも諦めずに舌を伸ばす。弧を描くその口をなぞり、閉じられたままの歯をなぞる。うっすらと入る事を許可された隙間から入れさせてもらう。淀む唾液を舌に含んで、くるりとかき回す。
ごくりと喉を鳴らしてしまう。

「かっちゃん、かっちゃん」
「うるせーやつ」
「ぶっ、んあっ」

かっちゃんがキスをくれる。今度は飲ませるように、唾液を僕に含ませる。これをこぼすまいと、味わう前に飲み込む。
ああ、ああ。
なんだろう、なんていうんだろう。
なんでこんなにも昂揚してしまうんだろう。
吸血鬼が血を欲するような、そんな。

「かっちゃん、もっと」
「テメェいい加減にしろ」
「だって美味しいんだもん」
「下もぐずぐずじゃねーか」
「だって」

下もかっちゃんのモノが欲しい。
上だって、かっちゃんが欲しい。
そんな風にしたのは君なんだから、責任を持って与えてくれないと。

「かっちゃん、もっと」






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