「ねぇ、平助」
呼び止められて振り向くと総司のにっこりと笑う顔がオレを見ている。
今までの経験上、総司がこんなふうに笑うときは少なからず裏があるのだが。
訝しげにどうしたのかを問うとひらり、となにかを取り出された。
おもわず、身構えるがそれは綺麗に包まれた包みだった。
「これ、平助にあげる」
「は?」
間抜けな声が出たのは当然だ。
いきなり、何を言い出すのかと思えば。
「なんかね、千鶴ちゃんが今日のお礼にって」
「えっ!!!!」
今日先ほどまで非番だった俺は千鶴を甘味処に連れて行っていた。
思いがけず出された千鶴の顔に顔がほころぶ。
「お礼なんていいのにな」
なんて、言いながらも嬉々としながらその包みを受け取ってしまった。
やっぱ、アイツってすぇいいやつだよな、なんて考えながら。
正直、なんかもらって嬉しくならないやつはいないと思うし。
「ふうん・・・。平助、凄いしまりの無い顔してるね。そんなに嬉しい?」
唐突に直球な質問が繰り出されオレはしどろもどろに頷いた。
「え、あ、うん。 オレ、そんなににやけてた?」
「うん、気持ち悪いくらい」
酷いと思いながら顔に手を当てる。
さらに酷いのはこの後だなんて知らずに。
一瞬、総司の瞳がきらり、と光ったのだって見間違いだろう、なんて思ってた。
「じゃ、僕は土方さんに用があるから」
はやく、開ければいいよといわれ、そそくさと部屋に戻ろうと踵を返した。
でも、総司が土方さんに用があるなんて珍しい。
また、いたずらでもするのだろうか。
そうしたら、オレにとばっちりがきませんようにと手をあわせる。
部屋に戻って、どきどきしながら包みをあける。
それは薄い冊子だった。
「??」
いったい、なんなんだろう、と裏返してみると見覚えのある言葉。
大きく豊玉発句集。と。
「ッッッ!!!」
これは、なにを隠そう土方さんの句集。
ためしにぺらぺらと開いてみるとあのなんともいえない句がならんでいる。
間違えない。本物だ。
総司のやつ、オレを騙したんだ!!!
「とにかく、気づかれないように戻してこよう」
そういってオレが丁度、立ち上がったとき。
「平助ェェェェェェェ!!!!!!!」
思ったより、近くで土方さんの怒号が響く。
オレは瞬時に理解した。
総司が土方さんに用ってこれのこと・・・・・。
続いて、知らず知らずに瞠目する。
「総司に続いて、てめぇもか!!!」
その後。
現行犯で土方さんに見つかったオレがどうなったかは。
知らないほうが幸せだと思う。
+++
「ねぇ、千鶴ちゃん」
千鶴の姿をみつけ、うきうきと声をかける。
「あぁ、沖田さん。・・・なんか、ご機嫌ですね?」
「うん、邪魔者を一掃できたしね」
すばやく、彼女の前にくるりとたつ。
「ねぇ、こんど僕と出かけようか」
「えっーーー」
「君が行きたいとこなら、何処でもね」
「でも、ご迷惑じゃ・・・」
「ううん、僕がいきたいんだ」
絶対、平助と行くより楽しいよ。と呟いた声は彼女には届かなかったらしいけど。
上機嫌に千鶴の腕に沖田は己の腕を絡めた。
~そう、簡単に僕から一本取れると思わないで欲しいよね。平助も。
さて、僕は彼女と遊べる日を楽しみにしてる~
Thanks For Clap
沖田と藤堂の仁義なき?戦い。。
後綴り
どんまい、平助くん。
別に影羽はいじめてるわけじゃないからねっ!!
お初にVSモノは平助くんと総司でした。
この二人、阿弥陀くじで決めたカプなんですよね。
いろいろ紆余曲折あるんですけど?!?!
結局、平助くんがいじられキャラになりました 笑
そして、案の定総司がいじめっ子。
でも、そんな2人が大好きですよ!!
別に影羽はいじめてるわけじゃないからねっ!!
お初にVSモノは平助くんと総司でした。
この二人、阿弥陀くじで決めたカプなんですよね。
いろいろ紆余曲折あるんですけど?!?!
結局、平助くんがいじられキャラになりました 笑
そして、案の定総司がいじめっ子。
でも、そんな2人が大好きですよ!!