ゴムの日 ※クロアイ

 最も悪いと書いて最悪だ。空っぽになった箱を無用に漁り無駄を悟り、少年は項垂れた。既に全裸。中心部分は宴たけなわ。自分の事は元より、折角煽てて宥め賺して、安い頭をベッドに擦り付けて、埒明かずにベロチューで黙らせ乳繰り合いを挟み、ようやく雰囲気に呑まれ頷かせた高潔傲慢クソ野郎こと唯一無二のパートナーが情欲に濡れた瞳で待っているのだ。今更「ゴムありませんでした買ってくるまで待ってて下さい」で中断が許される訳がない。しかしBUT、孕む心配はないと言っても無防備に突っ込むのがあまり宜しい事じゃないのは解ってる。駄目元で財布の中でも見るか。いや白けられたら終わりなんだって。悶々としていると、その気にさせた獅子が視界の端で正気に戻っている姿が映る。当然、オレの煮え切らない怪しい仕草に言及が入る。駄目だ、オレは嘘がつけないんだ。正直に下げられる安い頭再び。殺人光線を浴びる覚悟で頭を上げたら、鼻が鳴る。貴様の矮小な管理能力による不祥事、神の琴線に触れた事は確かだが。だが? 言い訳は混沌の刻を終えてから聞いてやろう。どういう事かさっぱり解らないが、待ち切れないという話をされてる気がする。据膳だった筈の獅子が覆い被さるように中心をあれよと舌で包み込んで、我慢が効く筈のないドラ息子、為す術もなく普段より0.01ミリくらい近くで粘膜の触れ合い体験。気持ち良かったです。



▼生存確認
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