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以下お礼小話(北翔海莉)です 興味があればどうぞ… 「ただいま」 「おかえりなさい」 にっと笑い返すと、照れたようにへへっと笑う赤い顔が見れた。 ご飯できてるよ、そう言って背を向ける君はどことなく楽しそう。 料理は当番制。 どちらも料理好きで、これだけは譲れなかった。 毎週土曜日はお片付けの日。 といっても、お休みの彼女がちゃちゃっとやってくれちゃうだけなんだけど… 電球を替えるのは私の役目。 車の運転は交代で。 話あったわけではない数々の、暗黙の了解と慣習。 食欲を刺激する匂いにわくわく。 私って幸せ者、と思いながら脱いだ靴を揃える。 「みちこー。はやくー」 「はーい」 明日はお休み。 …だけど、彼女はお仕事。 お休みが被るなんて、出会ってこのかた何度あったことか。 だけど、疲れている彼女をどうもてなそう、そう考えてるだけで幸せなんだから文句は言えない。 たまに、私は彼女を上手に愛せているだろうかなんて不安になる。 おれでも、二人で顔を合わせれば自然に微笑みあえるんだから。 きっと上手な距離で愛し合えているんだろう。 「いただきまーす」 「どうぞー召し上がれ」 |
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