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ホワイトデー(ナーガ×マサムネ/ポップン) 南蛮渡来。 その品々は日の本の人間にとっては珍しい物ばかり。 奥州の独眼竜マサムネ。尾張の魔王・ナーガは 南蛮渡来の品を集める収集家として有名であった。 開国してほしいぺるりにとっては二人の存在は貴重であった。 その為、前に"バレンタイン"の話をマサムネに教えた。 マサムネが誰かに想いを寄せているのはぺるりには分かっていたが それが誰なのかは聞く必要もない。 しかし極悪非道で有名な魔王・ナーガは唯一、一人だけ 心許している存在がいると噂を聞く。 ナーガとマサムネが二人だけでぺるりの所に来て それが誰なのか見て分かったぺるりは驚く。 「欲しい物があれが我が買うぞ?」 「いいよ別に。一緒に来てくれただけでも嬉しいしさ…」 「前のお返しぞ。気にせず受け取れ」 「…前?」 「チョコ…であったか?」 「あぁ…だったら尚更いらねーよ。俺があげたかっただけだし」 「しかしアレは受け取った者はお返しをするのが礼儀であろう?」 二人はいらないとか渡すとかで言い合いながら品物を見ていた。 それを見ていたぺるりはため息をつくが二人に良い品があると思い出して 船の中へと姿を消す。ふとナーガがあのように話をする事にぺるりは驚いていた。 マサムネはいつも通りであるがナーガの場合は ぺるりがわざわざ尾張の城へと向かい謁見する。 話もあのように親しそうには話さない。 ナーガにとってマサムネがどんなに大事かよく分かる。 二人に渡す品を探すと小さな箱を見つけてお目当ての品を持って 外へと出ると二人はまだ南蛮の品を見ていた。 「…決まらぬか?」 「だから気にしなくていいって…」 「そんな二人にはこう言うのどうデースカ?」 ナーガとマサムネは後ろに振り返り、へるりが持っていたものに 首を傾げる。片手に収まる小さな箱。 それを開けてみせるぺるりに二人は顔を見合わせて中に入っていたものを覗きこむ。 入っていたのは小さな輪。二人は何に使うものかわからない代物だ。 「ワタシの国では愛し合っている者同士が身につけマース」 「…お守りみたいなものか。それで二つ…」 「お互いの指に嵌めて愛を誓うのデース」 「!?」 ぺるりの言葉にマサムネは顔を赤くし鎧のナーガは顔色を伺えないが 驚いているのだろうと思った。ぺるりは二人を交互に見て マサムネはチラリッとナーガを見る。 特に何かが欲しい訳ではない。ただ一緒に居られる時間があるだけで マサムネは幸せなのだ。だけど確かにここにナーガが居たという証しがほしい。 戦でいつ命がなくなるとも限らないし病気で死ぬ事だってある。 マサムネ以上にナーガは戦が堪えない。 負け知らずではあるがいつ負けるとも限らない。 二人だけのお守り…。 ナーガはぺるりにそれを買うと言って使い方を聞く。 二人の話しにマサムネはそわそわしているとナーガはすぐにマサムネに近づき 腕を掴んで左の薬指に丸い物体を嵌める。 「我は一度、死んでいる身、しかしこれからも主と共に歩んでいたい」 「っ!?…俺は…もうナーガしか考えられねーから離れろって言われても無理…だから」 マサムネもナーガに同じように指に嵌める。その嵌めている手でマサムネの頭を撫でる。 二人はそっと手を繋いでその場を後にする。 そんな二人を見送ったぺるりはどうか二人がこれからもずっと側にいられるように 心から願った。 終わり 拍手ありがとうございました♪ その後、城に戻ってマサムネはナーガにしつこく食べられます(笑) ホワイトデーもどうしたものかと思いつつ こんな感じになってしまいました。 次のイベントはどんな話しを書こうかなっと… | |
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