2.拍手ありがとうございました!
(コメントの返事は雑文処にて)





2.≪キララク・浮気≫(社会人パラレル)

『秘め恋』… 秘めた恋心 誰にもナイショの秘密の恋




『朝が来なければ良いのに…』

夜明け前、呟いた君
朝が来れば君は彼のもの
もっと早く出会えていれば良かったね…



朝、キラが目を覚ましたときには彼女はもう出た後。
枕元には「行ってきます」のメモが残されていた。
それを手に取り、キラは自嘲気味に笑う。

「…違うよ ラクス。さよならだ。」

次に会うときは、彼女が知る僕じゃないから。








「紹介します、ラクス。」
再会は2人の婚約を祝うパーティーの会場で。
婚約者に促されて僕を見た彼女は目を丸くして言葉を失くしているようだった。
「俺の幼馴染で親友のキラ・ヤマトです。」
「はじめまして ラクスさん。アスランとは10年以上の付き合いになります。」
「…こちらこそ。お会いできて光栄ですわ。」
笑顔で手を差し出すキラに彼女はぎこちない笑みで応える。
驚くのも無理はない。彼女は知らなかったのだから。
義務的に握手を交わし、他人のふりを決め込む。
視線をそらす彼女にも気づかないふりで、親友に話しかけた。
「こんな綺麗な婚約者がいたなんてね。今まで見せなかったのは勿体無いから?」
「お前がそうやってからかうからだ。」
照れではなく呆れ顔で言われて心外だと返す。

「―――アスラン様。」
執事が何事か耳打ちし、分かったと答えたアスランが2人を見た。
「少しあけます。その間は2人で話していてくれませんか。」
「良いよ。アスランのこと、いろいろ話しといてあげる。」
キラが笑うとアスランは軽く睨む。
「変なことを吹き込むなよ。ラクスも半分くらいに聞いてください。」
「ひどいなー」
「うるさい。…では。」
そう残して、アスランは奥に消えていった。


「無防備だなぁ。油断してると盗られちゃうよ。」
消えた後姿にくすくすと笑いながら呟いて、残された彼女の方を見る。
静かにこちらを見据える瞳に映るのは怒りの色だろうか。
「…キラ?」
「ん? なに? ラクス。」
彼女が言いたいことも分かっていたけれど恍けてみせる。
「知っていらしたのですね。私がアスランの婚約者だと。」
「…知ったのは最近だけどね。」
彼女が婚約したのは深い関係になった後だ。
周りが勝手に決めた婚約なんかぶち壊して奪ってやろうと思った。
でも、
「だから終わりにしようと思う。僕は親友と争う気はないよ。」
「っ!」
まだ早い今なら間に合う。傷は浅い方が良い。
「アスランに何か重大な欠点があるというなら止めたかもしれないけど。君が以前言ったように文句を言える部分が見つからないほど完璧だ。」
親友の欲目を抜いても、彼は本当に素晴らしい人間だと思う。
「僕なんかよりずっと君に相応しい。」
「私は…」
ラクスの向こうからアスランの姿が見える。どうやら時間切れのようだ。

「…もし今度僕の手をとるなら、僕らの友情を壊す覚悟でね。」

囁いて通り抜ける。
ラクスが振り向いたときには、キラとアスランは軽い挨拶とともにバトンタッチしたところだった。


「何か言われましたか?」
「いえ、アスランは文句を言える部分が見つからないほど完璧だと。」
「本当にあいつがそんなことを?」
苦笑いする彼は半信半疑のようだ。
「…ではもし、私が貴方以外の誰かを好きになってしまったら、貴方はどうなさいますか?」
「もちろん応援しますよ。貴女がこの婚約に負い目を感じる必要はないですから。」
迷いない答え。
「……本当に完璧な方ですのね。」

―――友情を壊す覚悟で。

覚悟が必要なのはキラの方。
それでも私はキラに選んでと言えるでしょうか?





浮気というのか不倫というのか。
黒いキラを書こうとしたら、たぶんラクス様の方がこの後黒くなる予感がしました。






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あと1000文字。