☆唐松兄弟①(在良×富太郎)☆ ※ネタバレはありませんが、舞台の兄弟設定での近親相姦的なお話になりますのでご注意ください! 「―――兄さん、富太郎兄さん」 在良の声で、俺は目が覚めた。 「どうした?在良。まだ夜明け前だぞ」 「風の音がすごくて、眠れないんだ」 枕を抱きかかえ震える弟の姿に、俺は目を細めた。 「何だ、怖いのか?」 「ち、違うよ、ただ、音がうるさくて―――」 「・・・来るか?」 俺の言葉に、有吉はほっとしたように笑って頷いた。 薄い布団の中に有吉が滑り込んできて、俺にぴったりと寄り添うようにくっついた。 「・・・お休み、兄さん」 「お休み、在良」 この時俺は気付いていなかった。 在良が、俺に兄弟以上の感情を抱いているということに――― |
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