☆唐松兄弟③(在良×富太郎)☆


※ネタバレはありませんが、舞台の兄弟設定での近親相姦的なお話になりますのでご注意ください!


真夜中過ぎ、玄関の戸の音が聞こえた。

兄が帰ってきたんだ。

あの女のところから―――

しばらくすると、兄の部屋の扉の音が聞こえ、やがてまた静かになった。

僕は布団から出ると静かに兄の部屋に入り、そのまま兄が寝ている布団へと滑り込んだ。

後ろを向いていた兄の背中にそっと体をすり寄せると、兄の体がぴくりと震えた。

「―――在良?」

「お帰り、富太郎兄さん。遅かったね」

「・・・・なにしてる?その年になって怖くて眠れないわけでもないだろう」

「・・・・兄さんと、一緒に寝たくて」

「お前、何言ってるんだ。子供みたいに―――」

そう言って笑いながら僕の方に体を向けようとする兄。

僕は体を起こし、兄の上にまたがるようにして兄の顔を覗き込んだ。

「在良・・・?何を―――」

「兄さん・・・・あの女を抱いたの?」

「在良、お前」

「あの女に、口づけをしたの?こんなふうに―――」

兄の動きを封じ込めるようにその体に覆いかぶさり―――

僕は、兄に口づけた。

動揺して固まった兄は、抵抗することも忘れている。

それをいいことに、僕は兄の着物に手をかけするりとはだけさせた。

真っ白なその肌は、とても綺麗だった。

「兄さんが、好きなんだ」

「あ、在良、俺は―――」

「他の女に、渡したりしない―――」

そう言って、兄がまた何か言う前に、自分の唇でその口をふさいだ―――。



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