☆唐松兄弟②(威蕃×富太郎)☆


※ネタバレはありませんが、舞台の兄弟設定での近親相姦的なお話になりますのでご注意ください!


「―――兄さん、またあの女のところに行ってたの?」

「威蕃・・・・お前こそ、まだ起きてたのか」

兄の富太郎が、最近遊郭の女に夢中になっていることは知っている。

相手を見たことはない。

だが、兄が夢中になるくらいだからよほどいい女なのだろう。

「勉強してたんだよ。兄さん、いくら今花火師の仕事がないからって、遊郭の女に現を抜かすなんて―――」

「余計なお世話だ。お前こそ、勉強ばかりしてないで女でも作ったらどうだ」

「興味ないよ。それに、俺は―――」

「なんだ?」

「・・・・兄さん、その女と、まさか結婚するつもりじゃないよね?」

「・・・・だったらどうなんだ?」

「兄さん!そんな遊郭の女となんて―――」

「うるせえ!俺のすることに口出すな!」

「兄さん!」

自分でもよくわからなかった。

気付いたら、俺は兄の腕を掴み、壁に押さえつけていた。

「威蕃?なにす―――!」

勉強ばかりしているが、兄よりも背も高く実は力もある。

酒に酔った兄をねじ伏せるくらいは余裕だった。

俺は壁に押さえつけた兄の唇に、自分の唇を押し付けていた。

驚きに見開かれる兄の大きな目。

こんなことは間違っている。

母親は違くとも、同じ父親を持つ兄弟だ。

だけど、溢れる想いを抑えることはできなかった。

「―――好きなんだ・・・・兄さんが・・・・」

このまま

兄を、自分のものにしたかった・・・・。



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