☆変わらない独占欲(翔潤)☆


「名古屋で謎解き行ったんだって?」

ソファーで寝そべり、スマホをいじっている潤にそう言うと、潤はちょっと俺を見て笑った。

「うん。めっちゃ楽しかったよ」

「よかったな。すげえ休み満喫してんじゃん」

3人くらいは余裕で寝られるくらいの大きな丸いソファーに俺も座り、潤の頭を撫でた。

ここは潤の自宅。

美術館みたいだとここを訪れる後輩たちが話している通り、おしゃれな広い部屋に何枚もの絵がかけられ、おしゃれな椅子が無造作に置かれていた。

最近週に一度は訪れている俺。

仕事も家庭も忘れられる時間。

もちろんどちらも大事だけれど。

こうして潤と2人きりで過ごす時間は、なにものにも代えがたかった。

「・・・俺も今度行きたいな、謎解き」

ぼそっと俺が言うと、潤が驚いて俺を見上げた。

大きな目をさらに大きく見開いて。

そんなときの表情は子供の時と何ら変わらない。

笑っちゃうほどかわいい。

「しょおくんがそんなこと言うの、珍しいね」

「美術館とかコンサートもいいけどさ、そういうのもたまにはいいじゃん」

そう。

潤とは幸いにもそういう趣味が合うから、月に一度くらいはデートしている。

それで満足していたはずだけれど・・・・

潤が、他の友達と遊んでた話なんて聞いてしまうと、どうしても対抗意識が芽生えてしまう。

昔から変わらないのは潤だけじゃない。

俺の独占欲も、結婚後も変わることはなかった。

「で、行く?」

「うん!もちろん!楽しみ!」

無邪気に笑う潤。

テレビ用のかっこいい潤じゃなくて、俺にだけ見せる、ちょっと子供っぽいかわいい笑顔。

その笑顔を見るためなら、俺はなんだってするよ・・・・。



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