☆かわいい恋人(智潤)☆


「ねえねえ松潤!」

相葉ちゃんが声を潜める。

俺にはしっかり聞こえてるけどね。

目を瞑って横になってるけど、寝てるわけじゃないんだ。

「ん?何?まぁくん」

潤が答える。

ちょっと舌足らずで甘い声。

俺の大好きな・・・・

「明日、休みでしょ?うちに遊びに来ない?」

「まぁくんち?何かあるの?」

「こないだ弟が服くれてさ」

「へえ?優しい」

「いや、ネットで買ったら自分の好みじゃなかったとか言って、俺にやるって」

「ふふ、そういうこと」

「でもそれ、俺より松潤に似合いそうだなって」

「ふーん?」

「あと、おいしいお菓子もあるよ」

「ふは、何それ、俺子供じゃないよ?」

「久しぶりでしょ?同じ日に休みって。ね、うちに来て―――」

「相葉ちゃん」

「!!」

俺が突然声を掛けたので、相葉ちゃんが驚いて目を見開いた。

「り、リーダー、起きてた・・・・の?」

「起きてたよ。ずっと、ね」

「そそ、そうなんだ・・・・?」

「で?潤、相葉ちゃんのうちに行くの?」

「え・・・・ううん、せっかくだけど、明日は友達とライブに行く約束があって」

「だよな。で、その後は俺んち来るんでしょ?」

「そうだっけ?」

首を傾げる潤。

「そうだよ。悪いね、相葉ちゃん」

「いや、全然、うん、気にしないで、松潤も」

心なしか、相葉ちゃんの顔は引きつっていた。

原因は・・・・わかってるけど。

潤は、俺のだから。

たとえ大好きな相葉ちゃんでも、渡すわけにはいかないんだ。



相葉ちゃんがメイクするために楽屋を出て行くと、潤がちろりと俺を睨んだ。

「智のうちに行く約束なんて、してなかったでしょ?」

「いいじゃん」

「いいけど・・・・せっかく相葉くんが誘ってくれたのに」

「行きたかった?」

「そうじゃないけど・・・・」

「潤」

俺は起き上がると、おもむろに潤の唇にキスをした。

「ん・・・・っ」

「・・・・かわいい」

「・・・・もう」

真っ赤になって俺を睨む潤はただかわいくて、全然怖くない。

俺のかわいい恋人。

絶対他のやつには渡さない。

それがたとえ大事なメンバーでもね・・・・、



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