【拍手が送信されました】 ありがとうございます! 短いものになりますが、どうぞ サイトの本編のほうも近々更新しなくてはいけないのに…ほったらかしですみません(・_・;) 短編R18続き物になります。 続きも短いと思います(予定 ※5/25短編続き追加! 「ん…っ、んん…」
久遠の指が、七王の上質な肌を意図的に彷徨う。抜けるように白く滑らかな肌は、しっとりとした感触で久遠の手に吸い付き、夢中にさせる。 同じ男だとは思えない、この肌のきめ細やかさは。その感触に寄り添うと、七王の上気したあたたかさが伝わり、心地良さに思わず溜息が零れそうになる。今まで出会った誰よりも美しく、触れた気持ちよさに興奮させられる。 「あ……、ッ」 不意に細い首筋から肩を指先でそろりと撫でると、それだけで白すぎる喉をのけぞらせる。どこもかしこも過敏になっていて、久遠の一挙一動に七王が翻弄されているのがよく分かる反応だ。 この人は今まで誰にも攫われず、閉じ込められることなく、よく無事でいたものだ…。 久遠は本気で時々そう思う。 俺に会うまでひとえに無事でいられたのは、七王さんの姉の君子さんのおかげではないだろうか?と、久遠は日頃から推察していた。 多少遊んではいたものの(それに関しては嫉妬の嵐が心中吹き荒れるので、業腹だから極力考えたくはないのだが)何かの事件に巻き込まれることなくやってこれたのは、身近にしっかりとした姉の庇護下にいた、ということがきっと大きいのだろう。 (忌まわしい修学旅行の事件は、例外として) でなければ、こんな危なっかしい、いつどこで攫われても不思議ではない美と色気の塊ような人が21年も無事でいられたわけはないのだ。 久遠は大真面目にそう思っていた。 綺麗な人だ…。 そこにいるだけで、誰もが自然と目が吸い寄せられる。纏う空気には儚さと品と、どこか謎めいた妖しい美しさが常に漂い、人を惑わせる。見ているだけで、見る者を落ち着かなくさせる。 何よりも久遠の胸を掻き乱すのは、過去にも現在にも、この白羽七王という人に違いないのだ-。 もう少し、この人にもその事実をしっかりと自覚して欲しいと思う。少し目を離した隙に、いらぬことを考えて勝手に不安になってしまうこの人に歯がゆさを覚える。 自惚れがなく謙虚と言えば聞こえはいいのだが、その自信の無さはつまるところ、=俺の気持ちを信じていないということだ。 ーそれが歯がゆい。 「…あぁ…ッつ!」 だからこうして今日も俺はこの人に、己の気持ちを刻み付けるように、抱く。 その柔肌に吸い付き痕を残し、思うままに牙を立てては、自分の独占欲をこの人に思い知らせるのだ。 自分の気持ちが完全に伝わらないのが歯がゆい、そしてそんな己が不甲斐ない。 不安の入り込む隙も無いように、もっとこの人を俺で満たしたい。夢中にさせたい。丸ごと包み込んで本当の意味で安心してもらえるような、そんな男になりたい。 何もかも俺に委ねて欲しい。毎日俺だけで満たして、どろどろに溶かしてしまいたい。 「…ーやッ、あいかわぁ…っ」 身体中を蹂躪していた掌を降下させ、覚え込んだ場所を目指す。そうして、躊躇いなく指先をつぷ…ッと素早く侵入させた。そこは俺の指を2本容易に咥えて、蠢く。待ち望んでいたように、奥へ奥へと誘われるような動きを指先に感じる。 七王さんはとろんとした瞳で、たまらないと言ったふうに艶やかに戦慄いた。 《続く→》 5/25追加↓ 「……っつ、ンん…っ」 久遠が長い指先を出し入れする度、薄く朱い唇が甘い声を発する。しどけなく開けた脚の間に久遠の指を迎え、なまめかしく白い躰が身動きする。うなじがほんのりと朱く染まり、鼻から口にかけて漏らす吐息が、その先の期待を表していた。 ーー…動かして、もっと…、奥を暴いて…。 七王の脳内は快楽に溶かされ、そんな思いで溢れかえっていた。 体内で意志をもって蠢く男の指が、愛おしくももどかしい。粘膜を掻き分けて広げる動きは、少しでもこの先に呑み込むものの負担を減らすため。そう分かっているのに、七王の身体は久遠の指から忠実に快楽だけを受け取るのだった。 指先が、肝心なイイ所に時折触れそうで、触れてくれない。 じれったくて、七王の腰は自然に揺らめく。 もっと久遠の指先が奥に来るようにと、半ば急かすようについ動いてしまう。 長い指が時に折り曲げられると、七王はまたいっそう切ない声を漏らし、広がった中が呼応するようにうねるのだった。 「…っァ、あ…っ、そ…こッ……!っん」 久遠の指に最奥を擦られる度、粘膜が熱を帯びていくのが分かる。くちゅくちゅ…と卑猥に掻き混ぜられるそこから、狂おしいほどの欲望が際限なく生まれていく…。七王自身ははダイレクトにその熱を受け止め、透明の液を零し続ける。 開花寸前の身体は、何ともいえない色香を放ち、目の前の久遠を誘う。いつもは真っ白な開いた脚の内側は、興奮によりうっすらと桜色に染まっていた…。 「…ーーッつ……!」 まともにこの人を直視していると、本当に理性など瞬時にあっけなく飛んでしまう。七王の前では理性など、もはやあってないようなもので、何の役にも立たないと久遠は改めてそう思った。 そう、抵抗するだけ無駄なのだ。 久遠を惹きつけてやまない存在は、いつでもどこでも無意識に(時には意識的に)久遠を誘う。 誘われると、久遠の中はたちまち押さえきれないような強い欲望が噴き出し、同時にどうしようもない飢えを覚える。 ーー足りない、もっとこの人が欲しいと、狂おしいほどの渇きがふつふつと湧き出し、際限なく久遠を襲うのだった。 どんなに側に居ても、どんなに七王を抱いても、この飢餓感と縁が切れることはない。 七王と一緒に生きていく限り、この感情とずっと付き合わなければならない。それはいまや久遠には分かり切ったことだった。 …それに飢餓感に限らず、嫉妬や独占欲や苦悩や危惧など、その他諸々の感情ももちろんセットだ。 七王には、久遠の全ての感情を煽られっぱなしだと言っても、もはや過言ではなかった。 「…う、ンん…ぅ…っ、や、もう…っ」 途切れ途切れに、七王が限界だと哀願する。 久遠が指で慣らしているそこは、もう既に熟しきっている。 蕩けて、やわんで、久遠の指を不規則に締め付けるそこは、ぎこちない硬さなど微塵もなかった。指の腹も爪先も、ひくひくと開閉する粘膜が物欲しげに語っているのを十二分に分かっている。 なのに決定的なものを与えず、久遠はまた1つ指を増やす。 「ーっ、あ、や…っつ、相川…ぁッ」 切なく七王が訴えても、久遠は指先の愛撫をゆるめることはなかった。3本の指を同時にぐっと奥まで突き立て、腹側のしこりを少し圧してやる。 「ーやあ…ッ!」 そうすると、たちまち七王は久遠の思いのままに反応する。 そこに触れられた刹那、身体を瞬時に震わせ、七王の内股に力が入る。 久遠は指先を当て、重点的にそこを3本の指で押し合うようにしてやる。 「あ、あっ、ふッ、やう…っ」 時には爪先で突っつくように、それからわざと引っ掻き、そして時には優しく指で交互に揉みたててやる。 ばらばらに動く3本の指は、七王の快楽の弱点を駆り立てるように急き立てた。 己が煽られるのと同じように、この人も俺によって煽られればいい--。 久遠はそんな思いで、七王の身体を暴いては煽り立てる。 「や、だめ…っつ、だめ…ッ、ンッ、」 白い首を仰け反らせて、七王は何かに耐えるように片手でシーツを掴む。 さらけ出した喉元から、打って変わって力の入った両肩。その間に浮き出す、無防備な鎖骨。胸元から腰までの流線。雪のように白い身体と、その下にうつる陰影。 「…――ぁあァ…っ!」 赤みを帯びた頬に、目尻から透明の雫がすっとひとすじ流れていく…。 その姿が本当に美しいと、久遠は心から思った。 《続く→》 |
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