自分の腕を枕に、ポルナレフは茫洋とした視線を向ける。

動くのにあわせてぎしりと軋むベッド。
シーツの海から床へ足を下ろした、細い背中がその音源。
曙光が差し込み始めた部屋で、白い夜着の輪郭が仄かに浮かぶ。
手櫛で梳いた髪が艶やかに白の上を滑る。

ぼんやりと目で追っている内、気付けば身を乗り出してその腰へ腕を絡めていた。

引き寄せる力に、背中を向けていた彼女が振り向く。

「こら」

離しなさい、と短くたしなめる、未だ寝転ぶこちらを見下ろす眼差しは穏やか。
加えてそっと笑みを浮かべた顔を向けられた日には、たとえ本気の抵抗をされたとて離したくなくなってしまう。

「まだいいんじゃないか」

起きるには早いだろう。
引き寄せつつ、腕の中の腰元へ顔を寄せる。
寝起きの体温を感じる体へ夜着越しに唇を落とせば、くすぐったそうに身を捩る。

「まだいいだろ?」

体の輪郭をなぞるように唇を滑らせて念を押す。
上目遣いに見上げて彼女の反応を確かめると、表情は変えずに目尻をほんの少し朱に染めた目とかち合った。

思惑通りの反応。
彼女の意思が自らの手に落ちたのを確信し、ポルナレフは口の端を上げる。
体を起こし彼女の背中を腕におさめ、未だ温もり残るベッドの中へ引き込んだ。

腰:束縛

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