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1セイフェイ(桃ピカ)
2アイメル(漬物)
3シィリス(その守護)




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*1セイフェイ(桃ピカ)

「僕の世界」






 フェイさんと出会ってからいくつもの季節が過ぎた。
 不器用で気難しいフェイさんが苦手だった最初のころが懐かしい。今はそんなところも愛おしいと思える。
 雨にうたれ段ボールの中でうずくまっていた僕はもう居ない。
 彼女の隣に居るためなら、僕はなんだってできる。
 そんな勇気を、フェイさんからもらったのだから。
 だから、彼女が望んでくれる間はずっと彼女の隣に居たいと思う。
「……フェイさん?」
 僕の隣でフェイさんは安らかな寝息をたてていた。時々嬉しそうに顔をほころばせて、くすくすと笑う。何の夢を見ているんだろうか。僕の夢だったらいいな、なんて。
 この場所に来たのは何年振りだろうか。僕とフェイさんが初めてあった花畑だ。桃色の花だけが咲き誇る、不思議な場所。あのときは此処にある花の名前をひとつも知らなかったけれど、主人の図鑑で調べた今では大体わかる。
 赤詰草、九輪草、アルメリア、アリッサム――こんなに綺麗で美しいような桃色の花に囲まれると、本当にフェイさんの姿が見えなくなってしまう。ずっと目で追いかけているつもりでも、ふとした瞬間に彼女が消えてしまいそうな錯覚に陥る。
 彼女がもし、いつか僕のことを望まなくなってしまったら。
 ひとりで生きていきたいと言ったとしたなら。
 そのとき、正直僕は彼女のことを手放せる自信がない。
 ――あなたが望む限り、僕はあなたの隣に居ますから。
 そう言ったのは確実に僕だ。けれど、彼女が僕を望まなくても、僕はきっと彼女を望むだろう。
 大切なひとが出来ると弱くなる、と聞いたことがある。実際僕もそうだと感じる。護るものが自分の身体以外にも増えた。
 だが、それ以上に強くなれた。彼女と話すことで、触れることで、いろんなものを共有して笑いあうことで、僕は一瞬の時間ですらも大切にしたいと思えた。
 僕の世界の中心はフェイさんで、僕の世界はフェイさんが作っているのだ。
「……おはよ」
「起きたんですか?」
「……ううん、……起きてた、でも、もう少し」
 そう言って、ふっと笑うとフェイさんは僕にもたれかかって、もう一度眠りにおちた。
 その背中の温かみが、その背中の重みが、なにより、愛おしく思えた。
「おやすみなさい」
 僕がつぶやいた言葉は、風に乗って、花びらと共に散って行った。




 








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