キスの温度~指で感じてみる~(Ⅷ×Ⅳ) セシルは温かいのか そんな疑問が頭をよぎる。 触れたら消えてしまわないか そんなことを考えて。 「?どうしたの?スコール」 「え?ああ、なんでもない」 「疲れちゃったんじゃないの?僕は慣れてるけど、スコールアルバイトしてそんなに日が経ってないから」 「でも慣れないと」 「そうだけど」 あまり無理してほしくないなあとか言って奥へ入っていく。 書庫での魔導書の整理。 増えすぎてしまったものをきちんと整理する仕事に立候補した。 その仕事がセシルがやると言っていたから、スコールは立候補したのだ。 ことんと温かい飲み物が目の前に置かれる。 「あ」 「少し休んで?」 「…」 「何か他のものがいい?ちょっとお菓子とかは作れないから」 少し考えて そっとセシルの唇を指で触れて、それを自分の唇に当てる 「え?えええ?えええええ?」 「十分甘い」 「ほええ」 セシルは温かかった。 今度は指ではなく体温を確認したいと思ったスコールでした。 |
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