拍手ありがとうございます! 没ネタ置いておきますね。 【僕の望みは生存です】 夜の学校。忘れ物をした俺は、教室に向かっていた。 ガラッと戸を開けたら、バケモノが今、まさに人を襲っている所でした。 俺はとある事情から、いくつか能力を有している。危機的状況に、反射的に予知能力を作動。 敵前逃亡……三回ロード。全て失敗。強いわこいつ。 命乞い……二回ロード。失敗。まあ当然だな。 短時間の予知とはいえ、五回もやって貴重な時間が過ぎる。 選択肢がまずいのだとわかっている。それでもその選択肢を選んでしまうのは、 そちらの方が心情的に選ぶのが楽だからだ。成功率は0に等しいが、戦うことは勇気を要する。 バケモノが動く。予知の時間はすでにない。ああ、俺、こんなんばっかりだ。死にたくない。 「なんだ、人食いか。驚かせるなよ」 コツコツと歩みをすすめ、自分の席へと向かう。 「人食いか、か。悲鳴をあげないのか?」 バケモノが、にいい、と笑って問いかけた。見えてる。牙見えてるから。 「なんでだ?」 悲鳴をあげたら殺すくせに。 「た、助けてくれよ!」 襲われていた人間……クラスメイトが俺に擦り寄ろうとする。 「食事の邪魔するつもりはねぇよ。あんまり騒がしくなるのは困るがな」 そっけなく俺は告げ、忘れ物のノートを手に取る。 「じゃあな」 俺は手を振る。襲われていたクラスメイトが悲鳴を上げた。 「お前、何者だ?」 「言う馬鹿が居るか?」 手にとったノートをしっかりと抱えて、窓を開ける。 開けた窓から、飛び降りる。ちなみに三階。 これは、俺が少なくともただの人間じゃありませんよアピールだ。 普通に歩いて行ったら呼び止められる可能性があるからな。 強さのアピールではないところが味噌。 ……よし。追いかけてこない。 俺は一つため息をつき、家へと向かった。 翌朝。俺はクラスメイトの武田に話しかけられた。つーかお前、なんで生きてんの? 誰もいない階段で、俺は面倒事の匂いにうんざりしながら武田と会話する。 「あの人食い、ゾンビかなんか作る能力持っていたのか?」 「ち、ちげーよ。なんか、既にお前のテリトリーなら狩りをする訳にはいかないって」 「ああ?」 そんな配慮があの化け物にあるなんざびっくりである。 つーか、目撃者残されても困るんですけど。むしろ嫌がらせじゃなかろうか。 「あ、あの! 頼みがあるんだ。俺を子分にしてくれ! 眷属でもいい」 「あのな、お前、昨日俺に見捨てられたんだぞ?」 「うん、俺、一度死んだんだ。死んだと思った。だから、もう後悔したくない」 俺は首を振った。 つーか、お前は俺をなんだと思っているんだよ。眷属とか無理に決まっているだろ。 俺はか弱い人間です。 「後悔したくないってなんだよ、好き勝手力を奮って死にたいってのならそれこそお断りだ」 武田は唇を噛む。 【設定】 主人公は弱い能力の持ち主で、非常に強力な巻き込まれ体質。 死なないための大物RPでどんどんドツボにはまっていく。 勘違いさせ物。 |
|