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お正月初詣SSです(毎年同じものでごめんなさい)





「うわっ、札なんて入れるのか?」
勿体ないと言いたげな視線に片岡は苦笑した。
確かに賽銭に紙幣は多すぎるのかもしれない。
「あんた、金の使い方もうちょっと考えたほうがいい」
長い間一家の家計をほぼ任されてきた成瀬はしっかり者だ。
少しルーズな片岡の金の使い方には口うるさい。
しかし片岡は成瀬のそんなところも気に入っている。
「いいじゃないか。ふたり分だ」
賽銭を取り出した成瀬の手から小銭を奪うとポケットにしまう。
そしてそのまま成瀬の手をギュッと握りしめた。
「離せよ!こんなとこで手なんか―――」
「誰も見てやしないよ。それに知らないヤツばかりなんだからいいじゃないか」
正月をゆっくり過ごそうとやってきた旅先だから。
「そりゃ、そうだけど・・・」
嫌がりながらも無理に手を離そうとしない成瀬がかわいい。
「それより賽銭分願わないともったいないぞ」
「いいよ、別に。行こ」
手を引っ張られて本殿を後にする。
「突然どうしたんだよ」
戸惑う片岡に成瀬は小さな声で言った。
「あんたとこうやって手をつないでいられること以上に願うことはないんだよ」
照れ隠しか片岡に顔を背けたままの成瀬が愛しくてたまらない。
片岡は握った手にギュッと力を込めた。








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