王族って種族はみんなそうなのか知らないけど、ただ椅子に座って景色を眺めてるだけで嫌ってほどサマになるのは何でなの。目の前に座るティ・チャラを見ながらぼんやり思った。 「見惚れるほど私に興味があるか?」 「は?」 どうやらティ・チャラは私の視線に気付いていたらしい。視線を私へと移して、ふと自信ありげな笑みを浮かべた。バッカバカしい、と思ってるのが伝わるように鼻で笑ってやった。それを見たティ・チャラはやれやれと言いたげな顔で口角を上げた。 「残念だな。君を幸せにするくらいの甲斐性ならあるつもりなんだが」 「やっぱり王族ってのはセリフ一つ取っても輝かしいわね」 私の嫌味にも何一つ動じずに、ティ・チャラはひょいと肩をすくめるだけだった。 (復讐/陛下) 『幸せにするよ』をお題にして140文字SS |
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