Thanks For Clap!


The sigh of a cat .



「うーん…。」



「どうした?」



「あ、虎徹さん!いらっしゃいませー。」



「僕もいますよ。」



「バニーちゃんもいらっしゃーい。
 チーズケーキ、食べる?」



「…僕が毎回チーズケーキ頼むとは」



「食べない?」



「…食べますけど。」



「で、何悩んでたんだ?
 ベルに気付かない程、集中して。」



「…えー?
 あー、新しいレシピ考えてたんですよ。
 秋から初冬にかけての、新メニュー。」



「ああ、なるほどねー。
 それで、何か良いアイディアは出たのか?」



「いいえー、それが全く…。
 ありきたりなものしか思いつかないんですよね。」



「たとえば?」



「マシュマロコーヒーに、苦めのカラメルをたらして
 マロンペーストをのせたのとか…。」



「美味しそうですね…。」



「ただ、試飲していないので。
 マロンペーストが舌触り悪くないかなーと、心配だったり。」



「他にはないのか?」



「後は、リキュール使ったコーヒーとかはたくさん思いつくんですけど。」



「たとえば?」



「ホワイトラムを使った、コーヒーアマレットとか。
 アーモンドも使ってるので、秋味っぽくなっていいかなと。」



「いいなー。
 おじさん、飲んでみたい。」



「ただ、それも…。
 アルコールが入ってしまうので、お仕事されている方には
 どうしてもオススメ出来なくて…。
 メニューに入れていいのか悩む所、なんです。」



「なーるほどねぇー…。」



「そうなんですよー。なかなか、新メニュー考えるのも
 難しいなーなんて。…はい、バニーちゃん。
 今日はプルーンのコンフィチュールを添えてみました。」



「あ、ありがとうございます。」



「昨日ね、生の大きなプルーンが手に入ったんだ。
 すっごい濃厚な香りで気に入ると思うよ。」



「綺麗な色ですね。いただきます。」



「虎徹さんには、スコーンを用意してみました。
 生クリームとコンフィチュール、片方ずつでも良いし
 どっちもつけても美味しいですよ。」



「サンキュー!
 相変わらず、美味そうだな。」



「ありがとうございます。
 コーヒーは、お二人ともアメリカンにしてみました。」



「…なぁ、さっきの話だけどよー。
 俺らが新メニュー考えてやろうか?」



「え?本当ですか?助かります!」



「おじさんが?大丈夫ですか、本当に…。」



「そうだなー。マヨ」



「マヨネーズ以外でね、虎徹さん。」



「…マヨッチャウナー、メニューカンガエルノ。」



「何言ってるんですか。」



「じゃあよ!バニーちゃんだったら、何がいいんだよ!」



「…チーズケーキにマロンペーストをかける、とか。」



「お前は、チーズケーキから離れろよ!」



「マロンのアイスとか。」



「それ、もうメニューにあります。
 秋限定のアフォガードで、マロンのアイスを使ってます。」



「マ、マロンの…。」



「栗ばっかかよ。」



「う、うるさいですよ!
 おじさんよりマシだと思いますけど!」



「なんだと!俺、まだ何も言ってねぇよ!」



「じゃあ、何か言ってくださいよ!
 さぁ、今すぐに、どうぞ!」



「ちょっとちょっとちょっと、お二人さん…。
 本当に、仲良いですねー。さすが、バディ。」



「誰が!」



「仲良くなんてないですよ!」



「…ほら。また声重なってる。
 羨ましいなー、そんな相棒が近くにいるなんて。」



「だーかーらー!」



「勘違いですよ!」



「はいはい。
 コーヒー冷めちゃいますよ、お二人さん。」




ひとこと、もしあれば。

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