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お礼文は
・新学期謙蔵
・桜と謙蔵
・雨宿り謙蔵
の三本の小話でお送りします♪
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春うらら
春やなぁ…。
鮮やかに咲き誇った桜を見てそう思う。
今日から新学期で久しぶりに制服に袖を通した。
今日からまた謙也と毎日顔を合わせられると思うと嬉しくなる。
春休みやって部活があったしプライベートでも会っていたから頻繁に顔を合わせていたけど流石に毎日というわけにもいかんかった。
せやけどこれからはまた少なくとも部活では毎日会えるし運が良ければ同じクラスになれるかもしれへん。
「しっらいしー」
噂をすればなんとやらで、謙也の声に俺は振り向いた。
俺の謙也を思う気持ちが超能力的な何かで謙也を呼び寄せたのかもしれへん。
「おっはよー!」
「謙也、おは……って誰やねん」
「いやいやいや」
振り向いた先におったのは謙也やなかった。
やなくて、今までの謙也やなかった。
今までの黒髪ではなく金髪になっとった。
「親友の顔を忘れるたぁ白石くんは春ボケしとるんやないのー?」
「俺の友達に不良はおらん。ちゅーか春ボケしとるんは謙也の頭やろ」
「いやいやいや不良て。ちゅーか覚えとるやん」
「何で頭そないなキンッキンにしてもうたん?」
「そりゃー新学期やからな!イメチェン!?これで俺もモテモテや!」
「不良やーって逆に引かれるんとちゃう?ほんま謙也はあほやなー」
「あほゆーなやどあほー。えー似合ってへんかなー?」
俺的には結構イケてると思うんやけどなーとぶつぶつ言いながら髪をいじる謙也。
ほんまはむちゃくちゃ似合とってかっこええけどすぐに調子に乗るからゆうたらんけど。
てか謙也には悪いけどモテモテになってもちょっと困るっちゅーねん、俺が!
「しらいし」
顔を覗き込むように近づけてきた謙也が思いの外近くでどきっとした。
不意打ちはずるいっちゅーねん…。
「クラス、一緒にやとええなー」
「せやな」
にかっと笑う謙也の後頭部の髪の毛が跳ねてる部分がひよこのお尻みたいにぴょこぴょこ跳ねてかわええって思った。
きっと怒るからゆわんけど。
「白石、何笑っとるん?」
「ふふ…何でもない」
「はぁー?気になるっちゅーねん!」
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