すぺしゃるらんち 2(完

 生き物が裸足で逃げ出すレベルの飯を扱おうと、暖簾は掛かり赤提灯に灯がつく。
 悪魔系の客層で満ちた店内を、普通に臨時従業員が仕事をしている。いや、臨時従業員は普通ではない。頭から角が生えている。背中から、バズズやベリアルのような悪魔系の翼が生えている。肌も所々、緑っぽい。
「おい、臨時従業員。いめちぇん というのをしたのか?」
「イメチェンなんて今時の言葉をご存知なんですね!」
 そう笑う彼女の口元に八重歯がのぞく。いや、八重歯ってレベルじゃない、牙だ。瞳は充血ではなく、翠から真紅に変じている。
「いつもの姿ではとてもお仕事務まりそうになかったので、堕天使形態でお仕事してます」
 だ、だてんし。
 我々の世界では天使という存在はあまり馴染みのない存在なのだが、異世界では神の使いとして天使が存在する。天使が神から与えられた任務を果たさず、悪魔と同等に身を堕とすと堕天使と呼ばれる存在になる。その世界では元天使であるというだけで、見た目は悪魔に近しいものになっている。確かに、臨時従業員の姿は堕天使に見えなくもない。
「早く、スペシャルランチ完売させて、命の盆栽さんに空気を浄化していただきましょうね!」
「厄介払いできるから、浄化など必要ふぐぁ!」
 臨時従業員とは思えぬ、超重量級のボディブロー。予想外すぎてモロに入ってしまった!
「お客様には平等に接するべきです。スペシャルランチの販売に反対しなかったんですから、完売したらいつもの状態に戻しますよ!」
 なんか、暴力的になってい…る。

堕天使形態だと、ちょっと拳が出やすくなります。

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