「あ、痛っ」 魚をさばいていたところ、うっかり包丁を引っ掛けてしまったらしい。 指先に血がにじむ。 「どうしたー?」 「切った・・・」 ぷくっと血が溢れて、つーと垂れてくる。 ランディはエプロンで手を拭きながらその様子を眺めていた。 「あーあ、やっちまったなあ」 「ランディ、救急箱ってあったっけ?」 「ここにそんな気の利いたもん置いてないだろ」 「だよなあ」 「てゆーか、こんなもん舐めときゃ治るだろ?」 ぱくっと指をくわえられた。 「あ、ランディ・・・」 「なんだ?」 「は、恥ずかしいよ・・・」 カァッと顔を赤らめてそう告げる。 ランディは人を食ったような顔で 「昨日の夜も指咥えたもんなあ。思い出しちゃった?」 と言ってくる。 ますます顔を赤らめるしかなかった。 (ランディ!お約束過ぎるよ・・・!) (え、マジで?) (こういうあからさまにやらせっぽいのでお客さん喜ばないよ!) (だって俺たち新婚さんだろ?このくらい浮かれてていーじゃねーか) (え、そういう設定だったの?!) (そーそー、だからこのままキッチンでエプロンプレイとしけこも・・・ぐふっ) (寝言は寝て言ってくれ) (ロ、ロイド・・・これもお約束過ぎじゃね?) 拍手ありがとうございます!!ほんっとうに励みになります!! WEB拍手メッセージの返信はブログにて行っております。 |
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