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拍手をどうもありがとう☆彡 「ジョージア先生!?」 ある日の仕事帰り、いつもどおりひとり城門を出たところで、チェイスは感嘆の声をあげた。かつての師が目の前に現れたからだ。 「なんとなく気になって、様子を見に来た」 つまるところ、師は偶然この場に居合わせたのではなく、あえて自分に会いに来たということだ。 「すいません、卒校したっていうのに、ご迷惑をお掛けして」 「迷惑だと思っていたら、わざわざ来ないだろう」 「せんせい」 思ってもいなかった言葉に涙腺が緩みかける。そんな自分を制すかのように、師が顎をしゃくった。 ともあれ、ひとまず場所を変えようと、その足で酒場へ入った。 「うちの隊で盗難事件があったことをご存知ですか?」 「ああ」 「先生は自分が犯人だと思いましたか?」 「いや」 師は間髪いれずに否定した。じわりと胸が熱くなる。 「お前はそんなことが出来るタマではない」 が、続く言葉にチェイスは吹き出した。途端に涙がこぼれた。 「こら、俺が泣かしていると思われる」 言いながら、親指の腹で涙をぬぐってくれた。 「です…ね」 今度こそたまらなくなって、チェイスは手のひらで顔を覆った。バシバシと背中をはたかれながら、ふいに思う。こんな日が来るなんて、あの頃は思いもしなかった。 「金に困っているのか」 「いえ」 「本当に?」 「本当言うと、少し前までは困っていました。隊費の…支払いのことで」 「そのことを誰かに話したか」 「もちろん、隊長と副長に…」 「その前には?」 「いいえ」 チェイスの答えに、師は吐息した。 「確かに金絡みのことは言いづらいかもしれないが、困ったことがあったらまわりを頼れ。同じ班の人間に話せないなら、別の部隊の奴でも、俺でも良い」 「はい」 「経験上、ひとりで抱え込むとろくなことにならない」 師は葡萄酒でグラスを満たしながら言った。 「確かに。ドーンにしてもカヴァナーにしても、ああなる前に言ってくれれば良かったのにと思いました」 「あいつらのこともそうだが」 脱衣盗難事件はともかく、本科生失踪事件は士官学校史上まれにみる大事件である。だが、自分とて決して他人事ではない。 「これは人付き合いが苦手な俺自身の教訓でもある」 「一体何があったんですか」 「聞きたいか」 「はい。もちろんです」 「昔城門にいた頃、大層図々しい先輩がいた。その名は、エレイン…」 そこで師が語ったのは、お節介は世界を救う。そんなお話。 ~Fin~ 2026.9.25 チェイスくんをなぐさめる会開催中。 |
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