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拍手をどうもありがとう♡♡ 「忙しいところ申し訳ない。今日は別れを言いに来た」 狼騒ぎから数日後、中央士官学校のエントランスにリッデルの姿があった。 「すっかり世話になったな。いろいろ大変だと思うが、無理のないようにな」 「リッデル殿も、どうかお元気で」 「それから、これを。先日、シアン殿から預かってきた。こっちは些少だが、俺から。見舞金だ」 「いや、流石にそれは申し訳ない。受け取る謂れがありません」 リッデルが差し出した大小二つの袋をタリウスは全力で押し返した。 アンジェラ=シアンは、警護部のトップで、キール=ダルトンの上官である。狼騒ぎのときには随分と迷惑を掛けた。 「いいから、ディラン殿にやってくれ」 が、リッデルのほうも負けじと無理矢理に袋を押し付けてくる。 「ディラン殿には心よりお見舞い申し上げる。一歩間違えば、あいつが同じ目に遭っていたかもしれないんだ。そうなれば、まず命はない」 リッデルは背後の教え子に目をやりながら、小声で言った。 「ご心配をお掛けして、申し訳ありません」 「謝って欲しいわけじゃない。お互い、立場は同じだ。ただあいつは、かわいい顔してすましてはいるが、なんせ馬鹿野郎だ。ジョージア、頼んだ」 「ああ、わかった」 タリウスが礼を言って袋を受け取ると、リッデルは満足したのか、今度は教え子に向き直った。 「じゃあな、オーデン。俺は一足先に帰る。ちゃんと役に立てよ」 「承知しま…って、えぇ?!」 そこでイサベルの言葉が途切れる。見れば、リッデルがイサベルの頭をワシャワシャと掻き回していた。 「ちょっと!せんせい!!」 「何だ。何か文句あるか、この野郎。心配ばかり掛けやがって。張っ倒すぞ!」 「す、すみません」 「いいか、くれぐれも騒ぎを起こすなよ。もう何も見るな。触れるな」 「は?」 「それでも見ちまったら、ひとりで抱え込まずに、盛大に騒げ!いいな!」 「わかりました!!」 感動的、かつ騒々しい師弟の別れを眺めつつ、今日も今日とてタリウスの頭痛は止まらない。 ~Fin~ 2026.7.17 「鬼の神髄」ついに完結。長きにわたって、本当にありがとうございました! |
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