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今日のシェールはすこぶる機嫌が悪い。先ほどから父親相手に悪態をついては、やんわりと咎められている。いくら子供のすることとは言え、タリウスとてそろそろ限界間近であろう。

「こら!いい加減にしなさい。でないと、後で泣きをみることになるぞ」

「泣きって?」

「決まっているだろう。お尻ペンペンだ」

「え、ええぇぇえ?!」

それまでの挑戦的な様子から一転、途端にシェールが逃げ腰になる。

「何を今更驚くことがある。いつだってそうして躾けてきただろう?」

「いや、そうだけど。そうなんだけど、でも、ペンペンなんてもんじゃないよね」

「そうか?」

「そうだよ。ちっちゃいときから、そんなこと一回もない。いつだってすっごく痛かったもん」

「誰も痛くないとは言っていないだろう。まあそれにしたって、お前がチビの頃には随分手加減したぞ」

「ウソ?あれで?」

「本当だ。現に今だって…」

手心は充分加えている。少なくとも自分の教え子にするのに比べたら、かわいいものだ。などと息子本人に言うわけにもいかず、タリウスは途中で言葉を濁した。

「え?」

「何でもない。ともかく、お前が大人になるまで躾は続ける。痛い目に遭いたくなかったら、口を慎め」

ここいらで潮時と思ったのか、シェールは不承不承口をつぐんだ。それから、今度はポツリと呟いた。

「とうさんはさ、子供の頃にオシオキされたりしたことないの?」

「いや、お前ほど頻繁にではないがたまにはあったよ」

「嫌じゃなかった?」

「そりゃあ、嫌だったな」

「じゃあ何で僕にするの?」

自分がされて嫌なことは人にもしないのが筋だ。そう言いたいのだろう。

「嫌だからこそ、その効果を知っている。だからだ」

「僕は大人になって、もし親になっても、絶対そんなことしない」

「好きにしろ。そこまで強制するつもりはない」

言いながら、目の前の少年が大人になった姿を想像するが、いまいち具体性を帯びない。

それでも心やさしいシェールのことだ。きっとものわかりの良い、自分などとは比べ物にならないくらい、いい男になるに違いない。

~Fin~ 2021.2.13 

タリウスはたまーにお尻ペンペンって言うんですね。
昔は言っている自分のが恥ずかしかったけど、今となっちゃ聞いてるシェールのが恥ずかしいって言う。
なんか予科生ばっか書いてたら、急にチビが書きたくなってしまいました…



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