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     【光のもとで / イタズラ Side 海斗】
     
     

      俺と佐野は目下いたずら企て中である。
      こういう時間が一番楽しい。
      誰かを嵌めるっていうか、冗談になるいたずらっていうの?
      嵌められた人間も、周りで見てる人間も、最後にはみんなが笑顔になれるような、そんなイタズラ。
     「あそこんとこでさ――」
      話を持ちかけると、佐野が乗ってきた。
     「なるほどなるほど。でもさ、それならあとこんくらい上乗せしても大丈夫じゃね?」
     「!! ……そんなにやっちゃっても許される?」
     「大丈夫だろ? 相手、高崎だし。タッパあるから問題ないって」
     「それ、身長のひがみ入ってね?」
      図星だったのか、佐野が一瞬だけ沈黙した。直後――。
     「なんだったらこの話、ほかのやつらと企てなおして海斗を標的にしてもいいんだけど?」
      目がおかしいのか、ニヤリと笑った佐野の背後に司の影が見えた気がした。
      けれど、警鐘は鳴らない。
      むしろ、こいつとだったら司を嵌められるかも、と思ってしまった。
     

     
   

     イラスト:涼倉かのこ様





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