拍手の音が聞こえると思って振り返ってみれば。 …なんだ、地味子か。 って、おいおい、このくらいのことで拗ねるなよ。 ほら、こっち向けって。 おい、あんまりオイタが過ぎると、このまま強制的に神戸に攫っていっちまうぜ? ……何だ。まさか冗談だとでも思ってるんじゃないだろうな。 だから、お前は甘いって言ってんだよ。 お前が泣いて、叫んでも。決して逃がしてやらない。 この胸に閉じ込めて、朝も昼も……――夜も、離さない。 息もつけない程の快楽を、その身に刻みつけてやる。 ――……ん?どうした?顔が真っ赤だぜ。 ははっ、本当にからかい甲斐のある奴だな。 ……おっと。だから、またそこで怒るなって。 詫びといっちゃあなんだが、今日の俺の、この後の時間は、全部お前だけにくれてやる。 たっぷり甘やかしてやるから、少しは機嫌を直せ。 そして俺だけの華に、口づけする権利を与えてくれないか。 ≪金色のコルダ3 東金千秋≫ |
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