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 巨大な壁に沿って走る。追う者は四足の獣。
 パステルピンクを薄くしたような壁面は、年月の経過により傷やへこみが生じている。その先、壁の裏。そこが獣に襲われない安らかな場所。俺たちは壁に穴を開け、中と外を繋げた。食料が豊富にある外と、安らかな寝場所。その二種類が、俺たちの世界だ。
 食料を得るには危険が伴う。現在、まさにその危険が俺を捕らえようとしているのだ。折角手に入れた食料はとうに捨てた。大事な食料とはいえ、重い。この重さゆえ、もって走れば追いつかれる。とはいえ、ここしばらくマトモな食事を取っていない。
 筋肉は悲鳴をあげ、肺は酸素を求める。渇望は痛みを呼び、痛みは俺を苦しめる。苦痛が邪魔で仕方ない。だというのに、耳は背後からの音を取り込む。硬い地面とヤツの爪がかち合う、嫌な音を。
 短い等間隔で高く短い音が連続する。床を駆けて風をきるその音が!
 
 ヤツに見つかってから、そう立っていない。俺のすぐ後ろに、爪を立てて――
 ここだ。この角を曲がれば、中への穴がある。穴に入ってしまえば、ヤツは俺に爪を、立てられ――ない。穴が、塞がれてやがる。叫ぶ余裕も無く俺は穴のあった場所を通過した。もうだめだ。
 この先は、壁だ。追い込まれてしまった。
 
 隅なのだ。この世界の。
 壁と壁により、構成された隅。外の世界、その終りだ。
 隅を背に、やつをみる。鋭い爪を剥いて舌なめずり……。
 これで俺は終りだ。逃げ場は無く、生きることはできない。
 だが、悪あがきぐらい――ッ


唐突に窮鼠が猫を噛む(直前の)シーンを書いて見た。

……ごめんなさい。ムリでした。
3/27の拍手>唐突に窮鼠が猫を咬むシーン書いてみて?
ごめんなさい。ダメでした。




管理人と副管理人に愛を込めたのメッセージを(冗談

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