【さぁ、あなたを癒しましょう~あいばさん編~】










「ただいま‥えっ?」


そこには誰もいないはずなのに。
玄関の扉をあけると部屋から差し込む光を感じる。


「あ、おかえり~」


そこには『絶対今日いるはずない人』が笑顔で迎えているではないか。


「ま‥雅紀!?な‥んで‥いるの!?」

「仕事早く終わったからまっすぐきちゃった」

「それはいいんだけど‥」

「ん?」


雅紀が来ていることにビックリして気付かなかったけれど、
目の前で繰り広げられている見慣れぬ光景に気付くまで時間はかからなかった。


「エプロン姿の俺、どう?悪くないでしょ?」


そうだ。
目の前に立っている雅紀は私の家にあったカフェエプロンをつけているのだ。

ただでなくスタイルの良い雅紀、悪くないに決まっている。


むしろ‥可愛い。


「いや、悪くないとかの問題じゃなくてさ‥」

「もうつれないなぁかぐらちゃんはー!」


頬を膨らませてるけれど上機嫌なのがよくわかる。


「で、どうしたのよ?」

「かあちゃんがさ、餃子の餡もってきてくれてさ」

「おかあさんが?」

「うん、それがまた今回は大量でさー!
きっとかぐらと一緒に~って置いてってくれたのかも」

「そうだったんだ」

「でもさ、どうせなら包んだ餃子持ってきてくれりゃいいのにさぁ‥
って途中だったんだよ包むの!」


ぶつぶつ言いながらも何だか楽しそうな雅紀の手元が
うっすら粉まみれになっているのがわかる。


「早めに仕事終わったし一緒に食べたかったからキッチン借りてたー」

「そういう時は一言メールでい‥」


言いかけてやめた。
せっかく来てくれた雅紀の好意が単純に嬉しいって思ったから。

きっと自分だって忙しいはずなのに。


「ん?どした?」

「ううん、なんでもないから」

「そう?包むのもうあと2個だから今日は俺が焼いてあげる!」

「手伝うよ~?雅紀も疲れてるでしょ~?」

「いいのいいの。
かあちゃんのレシピどおりやれば間違いないから。
ほら、荷物置いてきて!」


手が粉まみれな雅紀は両肘を私の背中に当ててそっちへ行ってて~と促す。

待ってる合間、雅紀の背中を見つめていた。
表情は見えないけど「よーし!」とか「俺天才かも!」とか、
調子のいい声が聞こえてくるから、きっとこの人なりに楽しませることを楽しんでるんだろうなぁって思った。


そのことが、嬉しい。


「できたー!やっぱ俺天才かも!あったかいうちに食べよー!」

真っ白なお皿に並べられた餃子を見ると、いい具合とこんがりとしている。

「おいしそう!すごいね雅紀!」

「だろ~?あ、ビール出していい?」

「いいけど‥今日車できたんでしょ?」

「帰らないよ、今日は」


さっきまで可愛い無邪気な目をしてたのに。
いきなりオトコの目にかわっている気がした。

そらせない。


「今日はかぐらのそばにいるって決めたの」

「勝手に決めないでよ‥」

恥ずかしくて視線を外してしまった。
雅紀がエプロンを外してゆっくり近づいてくる‥

ポンっと頭を撫でられたあとにやさしくぎゅーっと抱き締められた。


「特効薬、あげる」

「とっこうや‥」


言いかけた瞬間、唇に一瞬の違和感。


「まだ餃子食べてないからニンニク味じゃないよ」

「‥」

「夜はこれから、でしょ?ダメって言われてもたくさん抱き締めてあげる」


なによそれ。反則だよ。
でもさ、雅紀なりの癒し方なのかなぁって思ったら悪くないなぁって思う自分がいて。


「あー!!餃子覚めちゃうよー!」


この無邪気なあなたもオトコらしいあなたも、全部私の癒しだよ。


今は言わない。
言わない分抱き締めてもらえる気がするから。

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親愛なるヲ友達の
「まさきに癒してもらいたい」というリクエストがあったので
はなまるでママさんの餃子の話をしてたのを思い出して
そんなエピソードも含めつつ書いてみましたー!

きっとまさきさん、カフェエプロン似合うと思うんです。
個人的にはモデルズにギャルソン服着てほしいの。
超絶に似合う気がするからー!!!(鼻息荒)

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