「ねぇ十四郎」
「なんだ?」
「好きだよ」
「そうか」
「好きだってば」
「分かった分かった」
「好きなんだって。聞いた?十四郎が好きなんだよ」
「分かってるさ。俺も好きだぞ春水」
「……その『好き』じゃないんだってばぁ…………」





……本当は分かってる。お前が言う『好き』も、それが意味するところも。
でも、な。
もう少し、焦らしても良いだろう?お前が俺に惚れるまで、俺は女と遊び回るお前を見て苦しんでいたんだから。





「十四郎ぉ……好きだよ」
「ああ、俺も好きだぞー」





諦めろ春水。俺から動く予定は無いぞ?





*/……無駄だ、やめよう。


(お前が気付くまで、もう少しこのまま)



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