拍手ありがとうございます。 読切SS『クローゼット』(リク × ミカ) □ 「ミカさんは綺麗好きですか?」 「あん?」 「いつ来ても部屋が綺麗です」 「別に普通だ」 「すっきりしてます」 「あんま物欲ねえからな。そもそも物が少ねぇんだよ」 「あの……」 「あん?」 「クローゼット開けてもいいですか」 「あ? 別にいいけど」 「失礼します」 「おー」 「……」 「……」 「……」 「無言で妙なもん差し出すのやめろや」 「……ミカさんこんな服着るんですか?」 「誰が緑の全身タイツ着るんじゃボケ。その段はジロだ」 「ジロさんが……?」 「誰かに着せたんだろ。知らねぇけど」 「なるほど」 「……」 「……」 「……」 「ミカさん」 「あん?」 「この服大きくないですか?」 「あーそれシンの段」 「シンさんの」 「あぁ、あいつもたまに泊まりに来るからな。服置いてるんだよ」 「なるほど」 「……」 「……」 「……」 「ミカさん……」 「あーん?」 「あの……」 「なんだよ」 「ここにある……女性の……ピアスは……」 「それヨリの段」 「あ……」 「……」 「えっと……」 「あん?」 「……どのような女性ですか?」 「ん? 男だぞ」 「え?」 「そういう奴なんだ。まぁ良い奴だ」 「なるほど」 「……」 「……」 「……」 「ミカさん」 「あん?」 「この段には何も入ってません」 「おーそうだな」 「どうしてですか?」 「あ? いれるもんがねぇんだよ」 「あの……」 「なんだ」 「……俺の服を入れてもいいですか?」 「おーいいぞ」 「本当ですか?」 「おん」 「明日持ってきてもいいですか?」 「おん」 「パジャマとパンツと私服と練習着持ってきます」 「好きにしろ」 「ありがとうございます」 「おー」 「……」 「……」 「……」 「……おい」 「はい」 「お前さっきから何ニヤニヤしてんだ」 クローゼット【完】 2018/09/18 ▽コメントを送る / もっと拍手する▽ ツイッターの @tos にて返信しています (※絵文字は使えません) |
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