≪kiss≫はがれんver.

「兄さん、こっち向いて。」

エドはアルの呼びかけに、緊張したように身体を強張らせた。

(振り返ったら・・・・・キスされる。)

頬にするキスの延長のように、軽い口づけも何度も交わした。

けれど最近のアルから仕掛けるキスは・・・・・・・・・。

ゆっくりと振り返ったエドは、アルの顔を見ることが出来なかった。

顔を赤くして視線を落とすエドは、乙女のように初々しく可憐で艶めいていた。

「兄さん・・・・・キス・・・・嫌い?」

アルの悲しげな響きを含む言葉にエドは慌てて、首を振った。

「嫌いじゃねーよ!!・・・・ただ・・・・・・苦しくて・・・・・。」

エドは上げた顔を再び落とすように、モゴモゴと理由を言った。

「兄さん・・・・・。」

アルの指がエドの顎に掛かる。

アルの指が触れた瞬間、エドの身体は小さく震えた。

アルを見上げるエドの視線は熱を含み、アルを興奮させた。

「・・・・・・ちゅ・・・・・・ちゅ・・・・・・くちゅ・・・・くちゅ・・・・・・」

「ふぁ・・・・・・ん・・・・ん・・・・・・あ・・・・ぁ・・・・・・」

「鼻で息して・・・・・兄さん・・・・・。」

「ん・・・・・ん・・・・・ふ・・・・ぅ・・・・」

「キスの合間、合間にも・・・・・・呼吸できるよ・・・・・・。」

アルはそうして、キスの合間にエドに呼吸を教える。

「・・ん・・・・ぅ・・・・・ちゅ・・・・・くちゅ・・・・・・・・」




熱いキスの果て、エドはアルの自分よりしっかりした胸板を叩いた。

そこでようやくエドは解放され、荒い息を整えるように呼吸を繰り返した。

「は・・・・っ・・・・・・・はっ・・・・・・・ぁ・・・・・。」

「呼吸できたでしょ?」

アルはペロリと自分の唇に残る余韻を舐め、笑顔でエドに聞いた。

「で・・・・きな・・・・・・。」

「ふん・・・・・?じゃ、特訓だv」

「え・・・・・・。」

再びエドの顎を持ち上げ、口づけしようとするアルに・・・・・・・



「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜!!!!!!!!・・・・・・・はむっ・・・・・」







エドの悲鳴は掻き消されるのであった・・・・・・・・・。





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