ペパーミントグリーンの夜に
すっぽり覆われて
ぼくたちは自由気まま
魔法の粉で
飛び回ることだって

優しく甘いママの胸
抱かれてきみはうっとりと
夢の世界の門扉をくぐる
歌劇場は満員だ
こっくりとした群青の
幕はまだ開かない
星たちのソプラノ
月のスポットライト
硝子のうさぎたちが宙をかける
主役はもちろん、きみさ
幕が上がり
ざわめきの中
きみが無邪気に笑い
きみが細い声で謳い
きみが跳ねるように踊る
観客にお辞儀をしたら
ペパーミントグリーンの空から
たくさんの拍手と一緒に
星くずが降り注いで
小さな冠をつくる
きみは夢の王女さま
みんな優しい王国の

目を覚ましたかい
こっちは物足りないかい
でもね きみはぼくたちの
ぼくたちだけの王女さま
それに変わりはないんだよ
調子外れのヴァイオリンも
いつかきっと風に乗るさ
泣くのはおよし
パパもママも
小鳥もうさぎも
みんなきみが好きだよ
ばら色の頬に降るようなキスを


ペパーミントグリーンの夜に  2010/05/01



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