5:霧響・その2







 人の価値が、いかに他人を守れるかで決まるのだとしたら、弁護士っていうのはそれはもう聖人に近いんだろうと思う。虐げられている者を、全力を尽くして守る。

 実際、法廷に立つアニキは、それはもうかっこいい。いってしまえば“赤の他人”である被告人のために、いつもいつも全てを賭けて戦う姿はやっぱりすごい。

 でも、それでもいっつも、心のどこかで思ってしまう。



「法廷にいるアニキはかっこいいけどさ、いっつも思うんだよね、」

「何をですか」

「僕のためだけに生きてほしいのになーって」



 アニキは、やれやれ、と肩をすくめた。あきれたように息を吐いて微笑んだ。

 僕だってこれは単なるワガママなんだってわかってる。こんなことを願うほどに、自分がまだまだ子供なんだと自覚させられる。だけど、それくらいに、アニキのことが好きで好きでしょうがないんだってこと。



「そんなにあきれないでよ、アニキ。俺だって、」

「あきれなんていませんよ」



え、と僕は小さく声をあげると、いきなりアニキの腕が僕の身体をとらえた。次の瞬間には、僕の身体はもうアニキの腕の中。



「かわいいことを言われてしまって、困っただけですよ」



そして、アニキの唇が落ちてくる。僕だけが知ってる、アニキの温度が、触れる。









好きすぎてどうしようもないです。バカップル!






ありがとうございました!



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