□×■ Awake (マンキン) ■×□ カラカラと下駄の音を響かせ誰もいない道を歩く。 厚い霧によって視界は悪い。 「こんな時間にお散歩かい?」 突然声を掛けられた。 しかし、声で誰かは分かるが本人の姿は霧によって見えない 「何か用か?」 「いんや、ただこんな日に散歩に出てるバカを捕まえにね」 それは自分のことなのだろう 「何かあったのか?」 問いかけてみる 「自分で分からないやつには用はないよ。お前がどうなろうが構わないけどその魂は大事に扱ってもらわないと困るんだよね」 そんなこと知ったことではない。 大体この魂は自分に与えられたものなのだから他人が心配することでもないはずだ 「葉、いいかげん引き返した方がいいんじゃない?それとも用があって先に進んでいるとか?」 「この先に神社があってそこに祀ってある剣を持って来なきゃいけなくてな」 「神社?誰がそんなことを?」 ハオの声があからさまに不機嫌になった 「幹久だ」 「あいつか。葉この先に神社なんかないよ」 「知ってるさ。この辺りはオイラの遊び場だったからな」 「じゃあ何故進む?」 「何でだろうな」 そう言って足を止めた 「あと少し行ったら崖だ。死ぬか生きるかの運だめしでもしてみるか?」 「その前に難関があるんじゃない?」 ハオがそう言うと同時に前方の霧が消える。 まだかなり離れているが鬼が数体待機していた 「うへ〜あんなに居たんじゃちょっとかなわないかもな」 「だから引き返した方がいいって言ってるだろ。今ならあいつらも追ってこないさ。大体幹久に手土産を持ち帰る必要も感じないねわざわざ葉がやることじゃない」 剣くらい自分で取りに行けばいい。 「もういいだろう?ほら帰るよ葉」 突然腕をつかまれた。 見ると今までどこにいるのか分からなかったハオが真横にいた 「SOF」 ハオが持ち霊を呼びそのまま現れたSOFの手に乗せられて空へと飛び上がった。 「葉この後は?」 「なんも。あぁ、阿弥陀丸を取り返さないといけないな」 葉がそう言ったのを聞いてそう言えば持ち霊の気配がないことに気付く 「丸腰であいつらと戦うつもりだったわけ?」 「あぁ。いざとなったらマタムネがいるからな」 「まったく…そんなんだから目が離せないんだよね」 「ま、いーじゃねぇか。これでオイラは完全に敵だ」 命に背いたということで麻倉に追われるだろう 「さっさと見切りをつけとけば良かったのに」 「そんなことオイラがするわけないだろう?」 麻倉葉が誰かを裏切ったりするわけがない。 ただの思い込みにすぎなくても今までそう信じこませてきたのだ。 それがこんなことで崩れるわけがない 「本当にいい性格してるよね」 「知ってるのはお前だけさ」 だからハオさえ黙っていればバレる心配はない。 「はいはい。ま、今回は僕としても都合がいいから付き合ってあげるよ」 葉をそばに置くのに都合のいい展開を用意してくれた幹久には感謝しないといけない 「じゃあ行くか。今までの分も合わせて手厚く遊んでやらないとな」 「できるだけお前は敵にしたくないよ」 ハオが呆れた声でそう呟く 「何言ってんだ?元からオイラたちは敵だろう?」 あっさりそう言われた。 こんな葉を知ったらあいつらはどんな反応をするのだろう? かなり楽しめそうな展開になってきたな。とハオは楽しそうな表情を浮かべた そんなハオの様子を葉は葉で嫌そうな表情を向けながら内心はこの状況を楽しんでいるのだろう 「さぁ、いい加減に目を覚まさせてやろうか」 「ついでにお前も目を覚ました方がいいんじゃないか?」 「葉?一体なんのこと?」 「さぁな?それじゃ、ちょっくら行ってくっかな」 なんとかなるさ。といつものユルイ笑いと共に FIN... ? 拍手ありがとうございました〜! 感想や誤字脱字発見!!この文章変じゃない?などございましたらそちらも下のフォームでお願いします〜 マンキン若干黒葉目指してたんですが温いですねー・・・ まだまだだなー。。 |
|