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□×■ ゲーム (マンキン) ■×□ 外をのんびり歩いていくと見慣れない曲がり道を見つけた。 どうしようかと迷った末その角を曲がって道を進む。 ココからゲームのはじまりだ。 速度は変えずに暫くその道を歩いて行く。 段々景色が住宅街から木々が多い山道になって行った。 そろそろかな… そう思った所で今まで真っ直ぐ歩いて来た道から外れた 見慣れているような当たり前などこにでもある風景。 しかし、この空間は実際には存在なんかしていない。 全て架空。 ハオが作り出したゲームをするためだけの空間だ。 このゲームも数回目になると段々分かって来る。 以前ココはどこなのかとハオに聞くと自分たちと反対側の世界だと言われた。 そんなものあるわけがない。 はぐらかされたのだと思いあの時はかなり憤慨したが今はなんとなく嘘ではないのかもと思う。 街並みは自分たちの世界。 しかしこの世界に住んでいるひとは違う。 それを知ったのはちょっと前だ。 はっきり言って誰が住んでいようが何をしていようが問題ない。 問題なのはゲームに負ける事の方だ。 ゲームのルールは簡単。 要は鬼ごっこと同じだから。 その間ハオは霊視やそのほかの術の使用は禁止。 その代わりに逃げる範囲が決まっている。 ゲームを始める為にそれた道から最初に入って来た所まで。 これが決めたルール。 毎回ハオが鬼で葉が逃げる。 鬼に捕まると1日相手の言う事を聞かなければならない。 逆に逃げきっても同じだ。その場合はハオが葉の言う事を聞くことになっている。 制限時間は1時間。 さて。そろそろこの辺でいいかな? この角を曲がる。 今日もゲームが始まった。 角を曲がってからは猛ダッシュでその場から離れる。 行く宛はない。 捕まらない為に走るだけ。 角を曲がってからカウント1000でハオがスタートする。 できるだけ距離を稼がないとすぐに追いついてしまう。 現にまだ1度も時間いっぱい使った事などない。 ほとんど途中で捕まってしまうから。 その度になんで誘いに乗ってしまったのかと後悔するが結局は負けず嫌いなのだ。 仕方がない。 適当に近くの角を曲がって行く。 できるだけ最初に居たところに戻るようにしながら。 ゲーム開始の合図から1000カウントが終わり葉をどうやって探し出そうかと考える 実際そんなに考える事なんか無かった。 葉は気づいていないのかもしれないが彼はいつもスタート地点に戻る事を念頭に入れている それならばスタート地点へと向かえばどんなに遅くても残り数分には必ず葉はスタート地点付近にいる。 そこを捕まえればいいだけの話だ。 ずっと同じパターンなのでそろそろ気づいてもいいころかもしれないが 自分で気づくまで教えるつもりは無い。 どんなに逃げたって結局は自分の所に舞い戻ってくる愛しい人 いつになったら僕の手から逃げ出すことができるのかな? 拍手ありがとうございました〜! 感想や誤字脱字発見!!この文章変じゃない?などございましたらそちらも下のフォームでお願いします〜 |
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